対談

患者様と接することになるスタッフの想いやこだわりを知って頂きたいという考えから、理事長の原田泰光と、インプラントや審美歯科でご協力頂いている「自由通りデンタルラボラトリー」という歯科技工所の代表である木村和宏氏にインタビューを行いました。

理事長 原田 泰光

この仕事をされていて“やりがい”を感じる瞬間はどのような時ですか?

患者様のライフスタイルを変化させるほど、治療の成果が見られた時ですね。

今でも印象に残っているエピソードですが、ある時、若くして歯の保存状態が悪い患者様が当院で治療を受けられました。お話を伺うと、歯がぼろぼろの状態のため外出することを控えており、食事もまったく美味しく感じられないと話されていました。見た目にコンプレックスを持たれているのか、服装もその方の年齢に合っていなものでした。

その患者様のお悩みを解決するために、インプラント治療や矯正治療などの総合歯科治療を行い、時間は掛かったものの、無事にすべての治療が終わりました。
治療が終わり、定期健診の時にその方とお会いした際に、見違えるように変わっていました。

服装も若くなり、とても素敵な笑顔を見せて頂けるようになっていたのです。
また、何よりも変化していたのは内面かもしれません。お口のコンプレックスが無くなったことで、自分に対する自信を持てるようになったのだと思います。とても自信に満ち溢れている印象を受けましたね。
治療前と比べ、外出する機会も非常に多くなり、思い通りに噛めるようになったため、食事がとても美味しくなったと話されていました。

このようなエピソードは他にもたくさんありますが、この方のように患者様の人生を大きく変えられた時に、「歯科医師になって本当に良かった!」と心から感じますね。

何があっても変えたくない“ポリシー”はありますか?

最先端の情報・治療技術を取り入れ、その方にとっての最善の治療を施す
これが私のこだわりです。

世界では、常に新しい技術が開発され続けています。
日本という狭いコミュニティに留まっていては世界に遅れをとり、また、患者様のニーズに応えていくこともできません。

ですから、アメリカやヨーロッパなどの海外で行われている学会や研修にも積極的に参加し、常に最先端の情報や治療技術を学ぶようにしています。もちろん、世界から注目されている先生方も日本にいらっしゃるので、そのような先生方に師事して学ぶ機会を頂いています。

最先端の治療を積極的に学んでいる先生方の中には、費用等の関係で患者様が望んでいないのに、無理に治療を行う方もいらっしゃいますが、それは間違っていると私は考えています。

最先端技術を身に付けることは、あくまでも患者様のニーズに応えるための「引き出し」です。
然るべき時にその引き出しを空け、患者様のご期待に応えるべきです。

患者様は、歯科医師の実験台ではありません。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

歯科医院に来院する患者様は、歯が痛いのはもちろんのことですが、それに先立って「歯医者に行ったらどんなことをされるんだろう…」という不安があるのではないでしょうか。

当院では、最新機器や最先端の技術を導入することで症状を解決しますが、それだけではなく、さきほどのようなメンタル面での苦痛を取り除くよう心掛けています。
医療従事者と患者という関係ではなく、「人間と人間」という触れ合いを意識し、少しでも患者様の不安を取り除けるような、ホスピタリティのある歯科医院を常に目指しています。

最後まで、私の話を聞いて下さりありがとうございました。
もし、「ここの歯科医院だったらなんとかしてくれるかも」と感じて頂けたのであれば、ぜひ当院に一度足を運ばれて下さい。

スタッフ一同、あなたのご来院を心より楽しみにしております。

歯科技工士 木村 和宏

まずは、御社のご紹介をお願いします。

初めまして。「自由通りデンタルラボラトリー」という歯科技工所(ラボ)で、代表をしております木村と申します。

患者様にお話を伺うと、多くの方がかぶせ物や入れ歯などを歯科医師が製作していると思われがちですが、それらを作っているのは、実は歯科技工士である私達です。

歯科技工所で製作するのは、詰め物やかぶせ物、入れ歯、インプラントの上部構造(歯の部分)です。他の歯科技工所と同じく、当ラボでもそれらを製作して、歯科医院にお渡ししています。

製作するにあたり、どのようなこだわりを持たれていますか?

全国には私達のような歯科技工所がたくさんありますが、その中から当ラボを選んで頂けているのは、機能性や適合はもちろんのこと、「患者様一人ひとりが持つナチュラルな美しさを追求する」ということをコンセプトに、患者様の天然歯とほとんど見分けがつかないリアリティに溢れるものを作っているからではないでしょうか。

これを実現するために次の工夫をしています。

患者様の歯の色を直接確認するために立ち会う

詰め物やかぶせ物などを製作する際は、左図のような製作指示書が歯科医院から送られてきますので、これに記載してある歯の色を表した「数字」を元に製作するのが通常です。

当ラボでもこのような方法で製作する場合もありますが、患者様のご要望があれば、当ラボの歯科技工士が直接患者様にお会いして歯の色を目で確認させて頂くことで、より自然な歯の色を表現することが可能です。
数字だけを見て製作するのと、製作する箇所の周囲の歯を直接目で確認してから作るのでは、仕上がりに大きな差が生まれることは明らかです。

口腔内写真の撮り方

歯科医院から送られてくる製作指示書を元にかぶせ物などを作る、と先ほどお伝えしましたが、当ラボでは製作箇所の写真も一緒に送って頂き、それらを元に製作することがほとんどです。

ただ、口腔内写真の撮り方やカメラの設定、自然光の入り方によって、対象の歯の色が変わりますので、当ラボでは提供頂く口腔内写真にはこだわりを持っているため、先生方には写真の撮り方を指導させて頂いております。

自然な歯を創出するためのカラーパターン

かぶせ物などを歯科技工所で製作する際には、上記のカラーパターンを元に歯の色を判断するのですが、歯科技工所によっては少ない所で数種類しかパターンがありませんが、当ラボでは数十種類を超えるものをご用意しております。
これにより、患者様のお口に合うものをお作りすることが可能となっています。

自然光に左右されない色評価用のシェードテイキングルーム

患者様が希望される場合は当ラボまでご足労頂き、「シェードテイキングルーム」という歯の色を見るための専用室で色評価をします。

通常の蛍光灯では、カメラで撮影すると青白く写ってしまったり、自然光が入る環境だと時間帯により影響が出てしまうので、自然光が入らないよう設計し、蛍光灯にも色評価用の特殊なものを使用しています。

まだまだ見えない所でこだわっているものは多々ありますが、さらに分かりづらい領域になってしまうのでここまでにしておきましょうか。(笑)

最後に、読者にメッセージをお願いします。

ありきたりな言葉で申し訳ないのですが、当ラボのスタッフ一同、誠実に、そして実直に仕事をしています。

はらだ歯科クリニックであなたとお会いできることを楽しみにしております。