歯周病治療
歯周病によって失われた骨を再生させる「骨再生治療」
歯周病の悪化に伴い、歯を支える骨は歯周病が出す酸によって溶かされていきます。
これは見逃すことのできない問題です。なぜなら、歯を支える土台が少なくなれば歯がグラグラし始め、最終的には歯が抜けてしまうからです。
そうならないためにも、早期に治療を受けることができれば進行を止めることはできますが、失われた骨は何もせずに自然と元のように再生することはありません。
しかしながら、すべての方が可能という訳ではありませんが、「骨再生治療」を施すことで歯周病によって失われた骨を再生させることができます。
当院で行っている骨再生治療は、「エムドゲイン法」と「GBR法」です。
エムドゲイン法を簡単にご説明しますと、エムドゲインゲルという薬を患部に塗ることで、本来備わっている骨の再生能力を発揮させる療法です。
この治療法では、エムドゲインゲルという薬剤を使用するため、身体への安全性について患者様からご質問されますが、身体への悪影響はありませんのでご安心ください。
このGBR法とは、骨を回復したい場所を「メンブレン」という特殊な膜で覆い、メンブレンによって確保されたスペースに粉砕した自家骨や人工骨を盛ることで、骨を再生させていく治療法です。 これにより、約半年後には細かく砕いた骨が自分の骨に置き換わります。
GBR法の施術手順は以下の通りです。
このように当院では骨再生療法を積極的に実施しておりますので、他院で「歯を抜かなければなりません」と言われた方、重度歯周病の方、どうしても歯を残したいとお考えの方、一度当院にご相談ください。
歯周病「認定医」による高度歯周病治療
当院には日本歯周病学会の「認定医」が在籍しております。
歯周病「認定医」とは
日本歯周病学会認定医とは、厚生労働省が認可した歯周病治療のスペシャリストに与えられる資格です。下記の条件を満たし始めて資格を取得できます。
1:歯科医師免許を所有している事。
2:日本歯周病学会指導医の元で5年以上の歯周治療の臨床経験を有する事。
3:日本歯周病学会の会員になってから5年以上経過している事。
4:申請時に50教育単位以上を取得している事(学会発表や論文発表をしている事)。
上記の条件すべてを満たして始めて日本歯周病学会認定医試験の受験資格が得られ、認定医試験に合格して晴れて『日本歯周病学会認定医』になることができます。また、この資格は最新の歯周病に対する知識を確認するために5年ごとに資格を更新しなければなりません。
経験豊富な歯科衛生士のよる専門性の高い歯周病治療
歯周病治療は、予防メンテナンスのプロフェッショナルである歯科衛生士が歯科医師と密接に連携して治療を行っております。
歯科衛生士とは、単なる歯科医師のアシスタントではなく、文部科学省や厚生労働省から指定された専門学校を卒業し、国家資格を持つ専門職です。つまり、歯周病や虫歯から歯を守るための治療を行うことができるスペシャリストなのです。
他医院では、患者様の歯周病治療を歯科衛生士任せにしているところもありますが、当院では幅広い知識と経験を持った歯科医師と歯科衛生士が密接に連携することで、さらなる治療効果を実現しています。
とにかく早期の来院が重要です
-痛みもなく知らない間に進行する歯周病
歯周病は知らないうちに進行してしまう怖い病気ですが、正しい診断、適切な治療で、必ず改善したり、治したりすることのできる病気でもあります。ただ、かなり進行した歯周病は元の健康な状態には戻らないので、早い時期に受診され、治療を始めることが大事です。
当院では来院された方すべてにお口の中の診査を行います。虫歯はもちろん、自覚されていない歯周病も歯周組織検査で調べていきます。
以上から歯周病の治療計画を立てることになります。
場合によっては、どうしても救えない歯の抜歯を提案することもあります。
それは、そのままにした場合、他の残せる歯の健康を損ねる場合があるからです。
病状が安定したら、その方の歯周病のリスクを考えメンテナンスに入っていきます。歯周病は再発しやすい病気ですし、生活習慣が密接に関係してきますので、歯を長期に残せるかどうかは、ここからが大事なポイントとなります。
歯周病は歯科医院での治療・ケアだけでは改善することはできません。ご自分でしっかり歯磨きをしていかなければ改善は見込めません。
その時に頼りになるのは、あなたのパートナーとなりうる歯科医師であり、歯科衛生士です。どうぞサポートは当院のプロフェッショナル達にお任せください。
歯周病と全身疾患の関連性-歯周病は命を落としかねない病
歯周病はお口の中だけではなく、全身疾患との関連性もあります。
関連性が報告されているものとして次のものがあります。
特に歯周病と関連が深い病気が糖尿病です。
糖尿病の人は、感染に対する抵抗力が弱まっているため歯周病にかかりやすく、重症化しやすいと言われています。さらに、歯周病菌は毒素や炎症性物質を大量に放出するのですが、これがインスリンの効きを悪くさせ、糖尿病を悪化させることも危険視されています。
つまり、糖尿病があると歯周病になりやすく、歯周病があると糖尿病が悪化しやすいという関係性が存在するのです。
また妊娠中の歯周病の悪化は、お腹の赤ちゃんにも影響を及ぼす事がわかってきています。
低体重児を出産した母親と、正常体重児を出産した母親の歯周病の進行程度を比較した調査では、低体重児を出産した母親の方が歯周病の進行が早かったという報告があります。また、妊娠中の歯周病をそのままにしておくと、早産の確率が高まることも指摘されています。妊娠中でも歯周病の治療は可能ですので、4?8カ月の安定期に治療を受けることをお勧めします。
そして、ここ最近になり、歯周病と「癌」との関連性が指摘されています。
ある報告では、歯周病患者は口腔癌、咽頭癌、喉頭癌、食道癌などの発生リスクが高いという結果が発表されています。また、腎癌、膵癌なども歯周病と関連している事が報告されています。
このように、歯周病は歯を失う病気というだけではなく、全身疾患にも関連する命を落としかねない恐ろしい病気であるという認識が大切です。
あなたの歯周病はどこまで進行していますか?
歯周病は自覚症状が伴わないため、知らず知らずのうちに症状が悪化していきます。
どこまで歯周病が進行しているかを事前に把握することで、最悪の事態を避けることができます。
下記の写真は、歯周病の進行過程を表したものです。
あなたのお口は、どれに当てはまりますでしょうか?
いかがでしょうか?①だからといって決して安心はできません。
いくら丁寧に毎日歯磨きをしていても歯科医院へ定期的に通っていなければ、必ず③まで歯周病が進行してしまいます。そうならないためにも、早期治療は欠かせません。
とにかく早めの来院をおすすめします!
歯周病は、なによりも早期発見が大切です。
発見が遅れてしまえば、「抜歯」なんて事態にもなりかねません。
「最近めっきり歯科医院に行かなくなったなぁ…」という方は下記の表をご覧になり、当てはまる項目がひとつでもありましたら、すぐにお近くの歯科医院で受診して下さい。
個別相談会へのご案内
当院では、患者様が抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。
どんな事でも構いませんので、私達にお話しして頂けたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。