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歯ぎしりがもたらす7つの危険性と歯科でできる治療について

2016-12-27
朝目が覚めたとき、「歯が痛い」「顎全体が重い」「頭痛や肩のこりを感じる」――こんな経験はありませんか?
心当たりのある方は、もしかすると寝ている間に歯ぎしりをしているのかもしれません。
今回は、歯ぎしりによって起こる悪影響とその対策、治療方法についてまとめてみました。

歯ぎしりによって起こる悪影響

歯軋りの危険性

1.歯が磨り減ってしまう

寝ている間に起こる歯ぎしりは、通常の食事などでおこなう咀嚼時とは違い、本人の体重、またはそれ以上の力が加わるといわれています。
歯と歯が必要以上の力で擦り合うため、噛み合わせの凹凸が徐々に失われ、咀嚼機能が低下するだけでなく、正しい噛み合せの位置も分からなくなってしまいます。

2.歯周病の悪化につながる

歯ぎしりによって強い力がかかるのは、歯だけではありません。歯を支える歯茎や顎骨にも悪影響を及ぼします。
強い力がかかることで歯が揺さぶられ、それを支える顎骨が徐々に溶かされ始めます。歯と歯茎の隙間が広がると、細菌が入り込みやすくなりますので、歯周病が悪化してしまいます。
また、犬歯(糸切り歯)へ摩耗が加わると、前歯と奥歯のバランスが崩れるため、結果的に奥歯が歯周病になりやすくなるともいわれています。

3.知覚過敏になりやすくなる

歯が摩耗するということは、歯の表面に存在するエナメル質の量が減るということです。
エナメル質は、他の組織に比べてとても硬く、鎧のような役目をもっていますが、薄くなると内部への刺激が伝わりやすくなります。
それによって起こるトラブルの一つが、温度差のあるものがしみる、知覚過敏です。知覚過敏は、軽度であれば温度差のあるものを避けることで痛みを回避できますが、重度になると歯ブラシの毛先を当てることすらできなくなる恐ろしい病気です。
歯ぎしりによる噛み合わせの部分の凹凸の減少が見られたときは、できるだけ早く歯科医院で相談するようにして下さい。

4.顎関節症の原因になりうる

顎関節症
歯ぎしりは、強い力で噛み合いながら、下顎が前後左右に動きます。
下顎は、顎関節と繋がっており、過度な負担をかけると顎関節症を引き起こします。起床時に顎の痛みを感じる場合は、放置すると顎関節症を発症する可能性があります。症状が悪化すると、普段の会話や食事にも支障をきたすようになるので、注意が必要です。

5.肩こり・頭痛をおこす

肩こりや腰痛
咀嚼時には、下顎と繋がる顔面の筋肉が働いていますが、その筋肉は首や肩、背中など他の組織に繋がっています。歯ぎしりによる過度な負担は、顎関節以外にも関与する筋肉が筋緊張を起こしやすくなり、繋がる首や肩、背中にも影響します。
結果、頭痛や肩こり、背中の痛みの原因となり、症状が慢性化する恐れもあるため、早めの対策が必要です。
首や肩、背中のハリを感じたときは、歯ぎしりをしていないか確認してみましょう。

6.歯並びが変化する

歯と歯が強い力でぶつかり合う歯ぎしりは、歯が揺れ動く原因となり、歯並びに変化が起こります。不適切な歯並びになってしまうことで、咀嚼機能の低下、歯周病の悪化、虫歯が発生しやすくなるなど、さまざまなトラブルの原因となります。

7.消化不良を引き起こしやすくなる

噛む力の低下による消化不良
歯ぎしりによって噛み合わせの不具合や顎関節の痛みが起こると、咀嚼機能を低下させるため、結果的に消化不良を引き起こす原因にもなりかねません。
しっかりと噛めない、歯同士がフィットする位置が分からないと感じたときは、放置せずに歯科医院で診てもらうようにしましょう。

歯科での歯ぎしり対策はどんなことをするの?

歯ぎしりを放置すると、意外と危険であることがおわかりいただけたかと思います。
次は、歯ぎしりに対してどんな治療が可能なのか見てみましょう。

1.専用のマウスピースの作製

専用のマウスピース
歯型をとり、患者様専用のマウスピースを作製します。
マウスピースを使うことで、歯ぎしりによる歯と歯の接触を防止し、その結果、歯の摩耗や動揺、顎関節症のリスクが軽減されます。
長期間使用することで、マウスピースが摩耗して穴が開くことがあります。しかしそれは、歯が強く当たっている箇所のサインです。捨てずに歯科医院で確認してもらい、再度新しいマウスピースを作製してもらうようにして下さい。

2.噛み合わせの調節

噛み合わせの不具合が、うまく噛めないことによるストレスを起こし、歯ぎしりにつながることがあります。
そのため歯ぎしりの治療では、噛み合わせについてもミクロ単位で調節することで、口腔環境を改善する場合が多くあります。

まとめ

歯ぎしりは、歯だけでなく全身に悪影響を及ぼす危険があります。
歯や顎の痛み、頭痛や首や肩のコリが治らないときは、歯ぎしりの有無を調べるためにも、まずは歯科医院で相談してみましょう。対策をすることで、より快適な毎日を送れるようになりますよ。


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市販のホワイトニングと審美歯科での治療 決定的な5つの違い

2016-12-26
歯を白くするためにおこなうホワイトニング。今では、市販でもホワイトニング効果をうたった歯磨き粉が、数多く販売されています。
しかし、市販で手に入るものと、歯科で使用する薬剤とでは、成分や効きかたが違うだけでなく、審美歯科に通うことで自分ではできないさまざまなホワイトニング治療を受けることができるのです。
今回は、市販のホワイトニング用歯磨き粉と、審美歯科でのホワイトニング治療との違いをご紹介します。

1.使用する薬剤の成分が違う

市販と歯科の違い

1-1.市販で買えるホワイトニング歯磨き粉

市販のホワイトニング歯磨き粉は、歯そのものを白くする効果はほとんどなく、歯の表面の着色を落とすことを目的としています。
そのため、研磨剤という成分が豊富に含まれている場合が多く、荒い粒子によって歯の表面の汚れや着色を落とし、結果的に白く見せているのです。
汚れが落ちるほどの効果があるということは、その分歯の表面にも傷がつくので、その傷に汚れや着色がつきやすくなったり、歯や歯茎の摩耗が原因で知覚過敏を発症したりといった恐れもあります。
市販のホワイトニング歯磨き粉では、歯そのものの色を変えることはできないと言えるでしょう。

1-2.審美歯科のホワイトニングで使用する薬剤

歯科で受けるホワイトニングの薬剤は、市販のホワイトニング歯磨き粉とは違い、表面の汚れだけでなく内部の色を分解してくれます。
さらに審美歯科で受けられるホワイトニングには、歯科に通っておこなうオフィスホワイトニングと、自宅でおこなうホームホワイトニングがあります。
オフィスホワイトニングで使用する薬剤の主成分は、過酸化水素であり、色の分解にかかる時間が短く、専用の光を当てることでより早く効果を発揮します。
一方、ホームホワイトニングで使用する薬剤の主成分は、過酸化水素よりも酸化反応が緩慢な過酸化尿素です。過酸化尿素は徐々に過酸化水素へと変化するため、時間をかけておこなうホームホワイトニングに用いられ、徐々に色を分解します。

1-2-1.海外には、歯科医院で使用される薬剤を使った市販の歯磨き粉がある

実は海外には、歯科医院で使用されているものと同じ薬剤を使用した、ホワイトニング効果のある歯磨き粉が市販で存在しています。
しかし日本では、薬事法によって市販での取扱を禁止されていますので、確かな効果を得たいという方には、審美歯科でのホワイトニングをおすすめいたします。

2.PMTCを受けられる

PMTCでもっと綺麗に
歯科では、歯を白くするための治療としてPMTCというものを受けることができます。
PMTCでは専用の機械を使って、歯の汚れや着色を落とし、歯の表面を綺麗に磨き、汚れなどをつきにくくすることができます。
歯科医院によっては、事前に口腔内全体の染め出しをおこない、お手入れ不足の確認や、歯磨き指導をする所もあります。その後、専用の研磨剤と機械を使用し、歯1本1本を丁寧に清掃します。最後に、フッ素塗布をする歯科医院もあります。
審美性は勿論のこと、歯の健康維持のためにもPMTCを含む歯科でのクリーニングは欠かせません。

3.ラミネートベニアという方法がある

ラミネートベニア図解
ラミネートベニアとは、歯の表面を薄く削り、歯と同じ色の板を貼り付ける方法です。
歯の表面に凹凸がある場合や、傷があることで汚れや着色がつきやすい場合に適しています。歯と歯の間に小さな隙間があり、食べ物の繊維が挟まりやすいというケースでも、ラミネートベニアは有効です。
色と形を同時に整えることができるラミネートベニアも、決して自分ではできない、審美歯科だからこそ受けられる治療なのです。

4.神経のない歯を白くする、ウォーキングブリーチという方法がある

歯の断面図
神経のない歯は、市販の歯磨き粉や、通常のホワイトニングでは白くすることができません。歯科でウォーキングブリーチという治療を受けることで、白くすることができます。
歯の表面に存在するエナメル質には透過性があり、エナメル質よりも奥に存在する象牙質の色が歯の色として表れているといわれています。神経を失った歯は、歯への栄養経路が途絶え、象牙質の色も暗く変色していくため、神経のある歯に比べて黒ずんで見えてしまいます。
歯の表面から効果を促す一般的なホワイトニングは、神経を失った歯に対して効果が出にくいのですが、歯の内部へ薬剤を入れるウォーキングブリーチであれば、神経を失った歯でも白くすることが可能となります。

5.歯科に行くことで歯の健康状態を確認できる

歯科医による説明
市販のグッズでホワイトニングを行うこととの最大の違いと言えるかもしれませんが、歯科医院に足を運ぶことで、歯の健康状態をチェックし虫歯などを防ぐことにつながります。
定期チェックでは、PMTCを含む細かなクリーニングをはじめ、口腔内全体を検査し、問題がないかを調べる事ができます。
美しい歯を手に入れるには、ホワイトニングだけでなく、虫歯や歯周病等のトラブルが起こらないようにしなくてはなりません。
また、市販のホワイトニング歯磨き粉の使用や不適切なお手入れ方法が原因で起こった知覚過敏は、お手入れを改善しない限り、悪化し続けます。重度の知覚過敏があると、ホワイトニングが受けられない可能性もでてくるので、必要であれば歯磨き指導を受けるようにしましょう。

まとめ

市販のホワイトニンググッズには、手軽に入手できるというメリットもあります。しかしお口全体の健康維持や、ホワイトニング効果の持続のためには、歯科医院での定期チェックが必要不可欠です。
ホワイトニングにご興味のある方は、まずは一度歯科医院にご相談ください。


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ブリッジには保険と自費がある!素材の選択肢や費用など4つの違い

2016-12-22
歯を失った部位をカバーし、噛む機能を復活させるブリッジ。保険が適用されることを理由に選択される方も多いですが、ブリッジが自費になるケースもあることをご存じでしたか?
今回は、ブリッジの保険と自費の間にはどのような違いがあるのかを詳しくまとめました。今後、ブリッジをなさるときの参考にして頂ければと思います。

1.奥歯のブリッジに白い素材が使えるかどうか

保険のブリッジは銀色
保険のルールを適用してブリッジ治療をすると、前歯から糸切り歯(犬歯)までには白い素材、それより奥の歯には銀の素材を使うことが多いです (例外もあります) 。
奥歯は、前歯に比べて人目にはつきにくい場所ですが、下顎の奥歯は、笑ったときや食事の際にお口を大きく開けると見えてしまいますよね。女性を中心に、奥歯であっても自費で白い素材のブリッジをおこなう方が増えています。
審美性を重視するのであれば、素材の選択肢が広い自費のブリッジがおすすめです。

2.前歯に使える白い素材の種類

同じ白でも素材は様々
前歯に使う白い素材も、保険と自費では異なります。

保険のブリッジには硬質レジンという素材が使用されており、色は調節可能ですが、長期間使用することで徐々に変色が起こりやすいです。また、表面に傷がつきやすく、その溝に汚れがたまり、着色もしやすいという欠点があります。
ブリッジを自費でおこなうと、メタルボンドやオールセラミック、ジルコニアといった素材を選択することができます。

2-1.メタルボンド

内部が金属で、その上からセラミックを貼り付けた被せ物をメタルボンドといいます。細かく色を調節でき、変色が起こりにくいです。強度があり、傷もつきにくく、内部の金属を貴金属にすることで、長期間の使用で起こりやすい歯茎の変色を回避することが可能です。

2-2.オールセラミック

素材の全てがセラミックであるオールセラミックは、メタルボンドよりも色調に優れており、光を透過するため、とても自然な仕上がりになります。金属を一切使用しないので、歯茎の退縮による金属の露出や、歯茎の変色の心配もありません。
金属アレルギーの方でも安心して使用できます。

2-3.ジルコニア

セラミックの一つであるジルコニアには、強度があり、突発的な衝撃をうけると欠けやすいというセラミックの欠点もありません。そのため、どんな部位のブリッジにも用いられます。
変色や金属アレルギーの心配もなく、金属よりも軽いので、両サイドの歯で支えるブリッジには適切な素材だといえます。

3.糸切り歯(犬歯)を失ったときのブリッジの方法

糸切り歯(犬歯)を失い、保険のルール内でブリッジを行う場合には、通常の前後1本ずつではなく、前の歯か後ろの歯、どちらかを2本土台にする必要があります。つまり合計3本を削らなくてはなりません。
その理由は、犬歯は他の歯に比べて力のかかる場所に存在するため、両隣のみで支えると負担が大きすぎてしまうからです。

健康な歯を3本も削りたくないという方の場合、自費診療を選択し、歯科医から2本の土台でもブリッジを支えられるとの判断が出れば、2本のみを削って犬歯をブリッジにすることも可能なケースがあります。

4.ブリッジの保険と自費、それぞれの費用相場は?

費用相場
ある程度の制限のある保険診療と、選択肢が多くなる自費診療では、費用相場に違いがあります。

4-1.保険適用のブリッジの相場

保険適用のブリッジの相場は、欠損歯1本あたり約2万円です。処置をおこなう部位によって金額に違いがあり、硬質レジンを使用しない奥歯の場合は1万円程度になります。
しかし、保険適用のルールはかなり細かく定められています。保険の範囲内でブリッジを行うためには、ルールにあわせて多少多めに削らなければいけないケースもあります。

4-1-1.診察やメンテナンス費用

事前の検査や診断、削る処置にかかる費用は、提示されている金額に含まれていることがほとんどです。しかし被せた後の定期的なチェック(メンテナンス)にかかる費用は別となり、1回あたり約1,000円~3,000円となります。

4-2.自費のブリッジの相場

自費のブリッジの相場は、診察や治療費などを除くと1本あたり約5万円~15万円ほどです。
使用する材料によって金額に差があり、ハイブリッドセラミックが約5万円~8万円、メタルボンドが約8万円~10万円、オールセラミックであれば約12万円~15万円となります。

それ以外に、事前の検査や診断料、治療費、メンテナンス費用も別途必要です。

保険のブリッジを自費のものに交換したい……そんなこと可能?

やっぱり自費のブリッジにしたい
ここまで見てきたように、保険と自費では、使用できる材料の質も作製できるブリッジの設計も大きく異なってきます。保険で作製できるブリッジでは、比較的変色や摩耗しやすい材料を使うため、時間が経過するとともに劣化していきます。また、審美性の面でも、自費より保険の方が劣っているといえますので、いろいろな面で自費のブリッジの方が優れているといえるでしょう。

ただ、上述した通り、費用の相場も大きく異なりますので、今すぐ自費のブリッジを作製できないという人も少なくはありません。そういった方は、まずは保険のブリッジを作製し、自費のブリッジを作製できる条件が揃った段階で交換するという選択肢もあります。そこで注意が必要なのが、保険から自費へとブリッジを作り替える際のデメリットです。

自費のブリッジを再作成する際のデメリット

ブリッジを再作成するということは、支台となる両隣の歯を再び削ることとなります。なぜなら、新調したブリッジの形に支台歯(ブリッジを支える歯)を再調整しなければならないからです。健康な歯質を更に削らなければいけないことに抵抗がある方には、あまりお勧めできません。
それから、治療期間中は仮のブリッジを装着することにもありますので、審美性や機能面が一定期間低下することもあり得ます。

ブリッジの寿命はどのくらい?壊さなきゃいけないケースとは

ブリッジを外す必要があるケース
ブリッジは健康な歯を削って装着するものですから、できれば一生使っていきたいものですよね。しかし、残念ながらブリッジは、一生同じものを使い続けられるとは限りません。ある程度の年数が経過すると作り直さなければならないケースもあるのです。
そこで気になるのが、ブリッジを壊して取り外す必要がある……つまり寿命を迎えるのはどんな理由かということ。ブリッジは、主に次に挙げる3つのケースで寿命を迎えます。

1.歯の根の先に膿(根尖病変)ができた

ブリッジの支台歯となっている歯根周囲に、膿が出てくるような病変が生じると、ブリッジを壊さなければならなくなります。根尖病変を放置しておくと、歯周組織に炎症が生じるだけでなく、歯がグラグラと動揺し、支台歯としての役割も果たせなくなります。そこでブリッジを外して、支台歯の治療を行う必要性が出てくるのです。

2.歯周病で支台歯がぐらつき始めた

支台歯が歯周病にかかると、支台歯を支えている歯根膜や歯槽骨という歯周組織が破壊されてしまいます。その結果、支台歯がぐらつき、ブリッジの支えとしての役割を果たせなくなりますので、ブリッジを外して治療を行う必要性が出てきます。

3.何度調整しても痛みが消えない

ブリッジは、支台歯との適合や相対する歯との噛み合わせなど、いろいろな要素が絡み合っている補綴装置ですので、設計や調整を誤ると様々な副作用が生じることがあります。それが違和感程度であればそれほど大きな問題にはならないのですが、痛みとなると話は別です。ブリッジを装着している状態で痛みが消えない場合は、そのブリッジが不適合を起こしていることを意味しますので、ブリッジの再作製を検討しなければいけません。もちろん、調製することで解消されれば、引き続き使用することは可能です。

ブリッジの寿命を伸ばし、長持ちさせるポイント

ブリッジを長く使いたい
ブリッジは使い方次第で、寿命を延ばすことができます。少しでも長くブリッジを使いたい方は、以下の3点に注目してください。

1.歯間ブラシ・ワンタフトブラシなどを用いて食べかすを除去

虫歯や歯周病というのは、ブリッジの寿命を確実に縮めます。支台歯が虫歯になることはもちろん、その周囲の歯茎が歯周病になることでも、ブリッジがダメになることがあるのです。ですから、普段から歯間ブラシやワンタフトブラシといった清掃器具を活用して、磨き残しを極力なくしましょう。これらの器具を使用すれば、歯と歯の間や一番奥の歯の食べかすなどを効率的に除去することが可能となります。歯科で正しい使用方法について指導を受けることも重要です。

2.歯ぎしりをしないように、必要であれば治療を受ける

歯ぎしりや食いしばりなどの習癖がある人は、できるだけ控えるようにしましょう。いわゆるブラキシズムと呼ばれる口腔習癖は、ブリッジにも過大な力がかかってしまうため、寿命を縮める一因となります。自分自身で歯ぎしりなどを改善できない場合は、歯科で専門の治療を受けることをお勧めします。

3.極端に硬いものをブリッジ部分で噛まない

ブリッジに使われている人工歯の素材は様々ですが、極端に硬いものを食べると欠けてしまうことがあります。また、硬いものは支台歯に過大な負担を与え、歯根膜や歯槽骨にも悪影響が及びますので、ブリッジの寿命を縮める一因となります。
料理によってはブリッジ部分を避けて食事をすることも必要でしょう。

まとめ

保険と自費、どちらにもメリットとデメリットが存在しますが、保険診療のブリッジの場合は自費と比較して制限が多いため、注意が必要です。
また、使い心地や見た目を重視したいという方は、是非自費診療によるブリッジ治療について相談してみてください。その仕上がりに、きっと満足できるはずです。


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歯茎から膿が出た!5つの原因と歯科での治療方法について

2016-12-21
歯茎のトラブルの中には、腫れや出血のほかに、膿がでる排膿というものがあります。
排膿が起こると、口臭の原因になるだけでなく、歯茎の奥の顎骨で重度のトラブルが起きている恐れもあるため、放置するのは危険です。
今回は、歯茎から膿が出る排膿の原因と、その治療方法についてまとめました。心当たりのある方は、できるだけ早めに歯科医院で診てもらいましょう。

歯茎から膿が出る原因はこの5つである可能性大!

膿が出たら要注意

1.歯周病による歯周ポケットの中で細菌が炎症している

健康な人であっても、歯と歯茎の境目には溝が存在し、正常な深さは1mm~2mmといわれています。その溝が3mm以上になると「歯周ポケット」と呼ばれるようになります。
歯周ポケット内に存在する細菌が繁殖して腫れや出血を引き起こし、それを放置し続けると、排膿が起こるようになります。

1-1.歯科医院での治療方法【切開、歯茎内部の清掃】

排膿が起こるほどの歯周病はすでに重度になっている場合が多いです。
治すためには、歯茎を切開して膿を出す治療や、SRP(スケーリング&ルートプレーニング)という、歯周ポケット内に入り込んだ歯石や感染組織を除去する治療を行います。

1-2.歯周病による炎症を放置するとどうなる?

歯周病は、放置していても決して治ることはありません。細菌によって歯周ポケットは更に深さを増し、歯を支える骨を徐々に溶かしていきます。
一般的には、歯がぐらつき抜けてしまう病気を「歯槽膿漏」といいますが、その症状は末期の歯周病であることを指し、治療をせずに放置することで起こります。歯周病は1本の歯のみに限定されて起こるものではなく、複数の歯を同時に失うリスクがとても高い病気です。

2.親知らずと歯茎の間で細菌が炎症している

親知らずの汚れが炎症に
智歯周囲炎という、親知らずのトラブルがあります。智歯周囲炎は、親知らずと歯茎の間に汚れが入り込み、中で炎症が起こって痛みを発生させます。親知らずが横向きや斜め向きになり、頭が完全に歯茎から出ていなかったり、歯茎が中途半端に被っていたりする場合に起こりやすく、放置しておくことで排膿が起こり、痛みも悪化してしまいます。

2-1.歯科医院での治療法【抗生物質の服用、抜歯】

基本的には、抗生物質の服用のみで症状は治まりますが、頻繁に繰り返すのであれば親知らずの抜歯をおすすめいたします。
特に、女性の場合、妊娠中はつわりによるお手入れ不足が原因で智歯周囲炎を起こしやすくなります。妊娠中には麻酔は勿論のこと、薬の処方にも制限が発生するので、早めに対策をするのがおすすめです。

2-2.親知らずが膿を起こしているのに放置するとどうなる?

智歯周囲炎を放置すると、排膿によって口臭が強くなるほか、口腔内全体が不衛生となり、他の歯の虫歯や歯周病の発生にも繋がります。また、痛みが生じることで食べ物を逆側の歯で噛むようになるので、噛合せのバランスが崩れ、歯並びの変化や顎関節症の原因になる恐れもあります。

3.根尖病変によって歯の根の先に膿ができる

根の先に膿ができる根突病変
神経を失った歯に起こりやすいトラブルの一つに、歯の根っこの先に膿がたまる根尖病変があります。発生した膿は、顎骨内で徐々に大きくなり、歯茎を突き破って排膿することもあれば、排膿が起こらない場合もあります。
排膿が起これば、顎骨内の圧が減り、違和感程度でとどまるケースがほとんどですが、排膿が起こらない場合は、膿の出口が存在しないことにより顎骨内で強い圧がかかるため、突然立っていられないほどの激痛に襲われる危険性があります。

3-1.歯科医院での治療法【根管治療の再治療、抜歯】

根尖病変を治すには、根管治療をおこない、内部に存在する細菌を除去する必要があります。しかし、根管治療の再治療の場合は、一度削った歯の内部をさらに削らなくてはならないため、歯が割れてしまう危険性が高くなります。根管治療に定評のある歯科で、精密な治療を心がけましょう。
放置してしまうと、膿がさらに拡大し、原因である歯のみならず周囲の歯も抜歯する羽目になります。根尖病変は決して自然治癒するものではないので、排膿の有無に関わらず、できるだけ早く歯科医院で処置を受けるようにしましょう。

3-2.根尖病変を放置するとどうなる?

根尖病変によってできた膿は、歯を支える骨が溶かされてできたものです。原因となる細菌を除去しないかぎり治ることはなく、放置すればどんどん膿も大きくなります。そして骨の量も減っていきます。
また、上顎の根尖病変は、副鼻腔炎を発症させる原因にもなります。

4.歯が割れて隙間に細菌がたまる

神経のない歯は割れやすい
神経を失った歯は、神経がある歯に比べたいへん脆く、割れやすくなります。神経があれば、割れた痛みによって早めの対処が可能となりますが、痛みを感じずにそのまま放置してしまうと、その隙間に細菌が入り込んで増殖し、炎症や排膿の原因にもなります。
歯の破折は、歯周病や根尖病変の原因にもなるため、注意が必要です。不自然に歯がぐらつく、噛むと痛いと感じるなどの症状は、破折の可能性が考えられます。また、強い力で食いしばる歯ぎしりや激しいスポーツなどをすると、破折が起こりやすくなります。

4-1.歯科医院での治療法【抜歯】

破折が起こっている場合は、細菌が入り込む隙間をなくすため、破折した片方、あるいは歯そのものを抜歯する必要があります。歯を半分残した状態で、隣接する歯とブリッジでつなぐこともあります。
破折部位によって治療法は変わりますので、事前に確認をしましょう。

4-2.歯が割れているのに放置するとどうなる?

歯の破折を放置すると、破折した隙間から細菌が入り込み、根尖病変を引き起こす恐れがあります。また、上顎に破折した歯がある場合は、上顎洞炎の発症原因となり、歯だけでなく頭痛など別のトラブルに繋がる危険性があります。

5.抜歯したはずの歯の根が残っている

抜歯したはずの歯
歯の根っこが曲がっていたり、複雑な形をしていたりすると、抜歯の際に顎骨内で割れてしまい、そのまま残ってしまうことがあります。自然に外へ出てくることもありますが、中で細菌による炎症が起こり、腫れや排膿の原因になる恐れもあります。

5-1.歯科医院での治療法【経過観察、残った部分の除去】

まずはレントゲン撮影によって、顎骨内の状況を調べます。破片した歯や根っこの先などが残っていても、自然にでてくることがあるため、経過観察で様子をみる場合もあります。しかし、それが原因で歯茎の腫れや排膿が起こっているようであれば、麻酔をして取り除かなくてはいけません。

5-2.残った歯の根を放置するとどうなる?

炎症などの異変がない場合は放置しても問題はありません。しかし、炎症している場合は根尖病変に繋がりかねないので、歯科医院で残った歯を取る必要があります。

まとめ

歯茎からの排膿は、軽い症状とは限らず、重度のトラブルが起こっているサインである可能性もあります。
たぶん大丈夫だろうと放置してしまうと、それだけ歯を失う可能性が高くなってしまいます。くれぐれも自己判断で対処はせず、できるだけ早めに歯科医院で診てもらうようにしましょう。


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格安インプラントは本当にお得?値段だけで選ばないほうがいい8つの理由

2016-12-20
自費治療であるインプラント治療の相場は、約30万円~50万円といわれています。
しかし、中には10万円以下で受けられる歯科医院も増えており、いったい何がどう違うのだろうと疑問に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、歯科医院によってインプラント費用に差がある理由や、歯科医院選びの注意点についてまとめました。

格安インプラントはなぜ安い?考えられる理由は……

安さの理由は
安価でインプラントを提供している場合、その安さには何らかの理由がある場合がほとんどです。これらの理由がないかどうか確認し、納得してから歯科医院を決めても遅くないはずです。

1.掲示されている値段は、インプラント体だけの値段かもしれない

トータルの値段を把握しよう
インプラント治療の相場である約30万円~50万円という金額には、インプラント体だけでなく、あらゆる費用が含まれている場合がほとんどです。
具体的には、インプラントの手術費、レントゲン撮影や模型作成などの事前の検査費、インプラント体に接着する人工歯などの材料費、人工歯を接着するまでに装着する仮歯代などです。

そのため、格安な費用が提示されている場合、顎骨に埋め込むインプラント体のみの価格であったり、手術費のみであったりという可能性も考えられます。
中には、最初に提示された金額は10万円以下でも、後から必要な費用を加えていった結果、相場よりも高くなってしまったというケースもあります。

事前のカウンセリングの際には、金額の内訳について確認を取るようにしましょう。

2.安いインプラント体を使っているかもしれない

100種類以上
インプラント体は世界中に100種類以上存在しているといわれており、中には使用された実績が少ないからという理由で価格が低く設定されているものもあります。実績が少ないものは質が低いというわけでは決してありませんが、実績が多いものにはそれだけ信頼が蓄積されているとも言えます。
費用が安い場合は、使用するインプラント体がどのようなものであるか、確認してみることをおすすめします。

3.安い被せ物(上部構造)を使っているかもしれない

インプラントのメリットとして、使い心地だけでなく、見た目も天然歯のように自然で、審美性に優れているという点があげられます。
しかし極端に安いインプラントでは、噛めることだけを重視し、審美面では天然歯との違いが目立ってしまうこともあります。

自然な見た目を表現するには、上質な素材、高い技術力も求められるため、10万円以下では済まない場合が多いです。
上部構造がどんな見た目になるのかも、事前に確認しておきましょう。

4.診察が短くカウンセリングが不十分かもしれない

もっと話しを聞いてほしい
一般的な虫歯や歯周病治療などとは違い、外科処置であるインプラント治療では、事前の精密な検査や正確な診断が必要です。そして、診断結果をお伝えし、患者様の同意を得て、安心してインプラント治療を受けていただくためには、丁寧なカウンセリングが欠かせません。

インプラントの費用が極端に安いということは、そのぶん患者様一人に費やす時間も短めになってしまう可能性が考えられます。
もしも、カウンセリングで急かされているような感じがしたり、説明が曖昧だったりしたときは、いったん考え直すことも大切です。

5.外科手術を受けるための個室がないかもしれない

インプラント治療は外科手術を伴うので、一般的な虫歯の治療よりも、厳重な感染対策を施した環境で処置を行わなければなりません。
インプラント手術自体には、個室で受けなければいけないという決まりはありません。しかし、専用の個室があったほうが感染対策も実施しやすく、何よりインプラント治療における患者様の緊張や不安を軽減することができます。

提示された値段が安すぎると感じたときは、手術の際の個室の有無も確認するとよいでしょう。

6.CT撮影ではなくレントゲン撮影のみかもしれない

CTスキャン装置
昔は、インプラント前の検査にパノラマレントゲン写真のみを使用して、歯や顎骨などの状況を把握していました。そのインプラントを今でも問題なく使えているという方も、もちろんいらっしゃいます。
しかし現在は、CT撮影を行い、骨の厚みや奥行き、神経や血管の位置まで精密に把握した上で手術を行う歯科医院が増えています。
レントゲンよりも状態が詳細に把握できるだけでなく、撮影したデータを利用してシミュレーションもできるため、スムーズな処置が可能になり、体の負担軽減にもつながるのです。

とはいえ、全ての歯科医院でCT撮影が受けられるというわけではありません。
インプラントの価格が安いなぁと思ったら、CT撮影による検査を受けられるのか、尋ねてみるとよいでしょう。

7.保証期間が短く不十分かもしれない

インプラントの寿命は、平均で15年ほどといわれています。しかし口腔環境などさまざまな条件によって左右されるため、それ以上使用できることもあれば、それより短い期間でトラブルが起こることもありえます。
万が一のことがあったとき、どのくらいの期間、どの程度の割合まで保証してくれるのかを、事前に確認しておきましょう。

8.術後のメンテンナンスの診療が高額かもしれない

インプラント治療では、インプラントを埋入した後も定期的に通院しなければいけません。これを術後のメンテナンスといいます。通常、メンテナンスではそれほど高額な費用はかからないのですが、歯科医院によっては高い費用を設定しているケースもあります。

特に、インプラント代が相場よりも安い場合が要注意です。インプラント代を低めに設定し、メンテナンスを高額にすることでバランスをとっているケースもあるからです。
ですから、インプラント代が相場よりも安いと思ったら、術後の費用やメンテナンスの頻度などを確認しておくことをオススメします。

ハイレベルなインプラント治療はココが違う!

インプラント治療のレベルは、歯科医院によってさまざまです。施術する歯科医師の技術はもちろんのこと、使用する薬剤や器材の種類、設備の充実度などによって大きく変わってきます。とりわけ、次に挙げるような治療法や設備などには大きなメリットがあります。

1.静脈内鎮静法で不安感を最小限に

静脈内鎮静法とは、点滴から麻酔薬を投与する鎮静法で、半分眠ったような意識の状態でインプラント手術を受けることができます。歯科治療への恐怖心が強い人や嘔吐反射などが激しい人に用いられることが多い治療法です。

局所麻酔は歯茎など特定の部分を麻痺させる処置法ですが、静脈内鎮静法は全身に作用します。ですから静脈内鎮静法で手術を受けた患者さんの中には「意識がはっきりしたらインプラント治療が終わっていた」という感想を持つ人が多く、インプラント手術に対する恐怖や不安が強いケースでは非常に有用な鎮静法といえるでしょう。

ちなみに、静脈内鎮静法と全身麻酔は別物です。静脈内鎮静法では、意識を失うことはありませんし、呼吸がとまることもありません。一方、全身麻酔では文字通り全身の機能が麻痺しますので、意識を失い、人工呼吸器を装着することとなります。

2.セラビームアフィニーでより結合しやすくする


セラビームアフィニーとは、作られてから時間が経ったインプラントを新品に近い状態に戻す処置です。特殊な紫外線をインプラントに照射することで、インプラントの表面が骨との接着に適した状態に変化します。

骨との結合率がアップ

インプラントで最も重要なポイントのひとつが、顎の骨との結合です。インプラントを構成しているチタンという金属が、顎の骨と結合することでインプラントは安定し、しっかりと噛むことができるようになります。
けれども、インプラントは製造から時間が経つと表面の性状が劣化していくため、骨との結合がうまくいかない場合もあり得るのです。
そこで有用なのがセラビームアフィニーです。インプラントの表面性状を新品同様に戻すことで、顎の骨との結合をより強固とすることができます。

セラビームアフィニーを導入している歯科医院は限られている

インプラントを長期的かつ安定に使い続ける上でセラビームアフィニーは非常に有用ですが、どの歯科医院でも受けられる処置というわけではありません。まだまだ新しい技術ですので、セラビームアフィニーを導入している歯科医院は全国でも限られています。

3.ノーベルガイドでより安全な治療に

ノーベルガイドとは、インプラント治療に先立って、コンピューター上で手術のシミュレーションを行うシステムです。事前に撮影したCT画像を元に、専用のソフトを使って最適な手術法を導き出します。

ノーベルガイドのメリット

ノーベルガイドを使うことで、安全かつ正確なインプラント治療を受けることができます。インプラントを埋める位置や深さなどは、ノーベルガイドで事前にわかっていますので、オペ当日は、そのデータに従って埋入するのみです。その結果、歯茎や顎の骨へのダメージを最小限に抑えることにもつながります。また、手術時間も短くなりますので、患者さんの負担も軽減されることでしょう。

4.生体情報モニターで状態把握が正確に

整体情報モニター
生体情報モニターとは、血圧、脈拍、動脈血酸素飽和度、心電図といった全身状態を数値で把握することのできる装置です。インプラント手術で静脈内鎮静法を併用する場合には、必要不可欠なものといえます。

生体情報モニターのメリット

インプラント手術で生体情報モニターを使用すると、常に患者さんの全身状態を把握することができますので、血圧が急激に下がったり、心電図に乱れが生じるようなことがあったりすれば、迅速に対応することができます。

5.無影灯を使用して視界を良好に

無影灯は、手術室に設置されている照明器具の一種で、その名のとおり影ができにくい設計となっています。インプラント治療では、影で死角となるような部位が生じては困りますので、無影灯は必須の設備といえます。無影灯が設置されている手術室であれば、より繊細な手技が可能となります。

まとめ

歯科医院によって治療費に差があるインプラント治療ですが、安いからといって即決してしまっては、大切なことを見落としてしまうこともあります。
後のトラブルにつながらないよう、今回ご紹介した8つのポイントを確認し、信頼できる歯科医院で納得のいく治療を受けるようにしましょう。


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マイクロスコープを歯科治療で利用する4つのメリットと費用について

2016-11-14
あなたは、マイクロスコープを知っていますか?
歯科医院に導入されるようになり、よりレベルの高い治療をもたらしましたが、その知名度は未だに高くはありません。
今回は、歯科用マイクロスコープを使用するメリットや費用など、気になるポイントを詳しくまとめてみました。質の高い治療は、処置後のトラブル防止にも繋がるので、是非参考にして頂ければと思います。

歯科治療で使われるマイクロスコープとは?

マイクロスコープを使った施術
歯科用マイクロスコープとは、歯を拡大し、肉眼では見られないほど奥深くの内部や、細かなヒビなどを、鮮明に確認できる実体顕微鏡のことを指します。

歯科医師が頭に装着するタイプの拡大鏡(ルーペ)の倍率は、物によって約2.5倍~8倍程度ですが、マイクロスコープは一台で約2倍~30倍程度まで幅広く対応できます。

虫歯治療は勿論、特に精密さが求められる根管治療では、マイクロスコープを使うか否かで処置後のトラブル発生率が大幅に変化します。
インプラント治療や審美歯科などでも利用されています。

マイクロスコープが活躍するのはこんなとき!

歯科治療において、マイクロスコープが活躍する場面は、幅広く存在します。目視のみの治療と、マイクロスコープを用いての治療に、どのような違いがあるのでしょうか。

1. 精密根管治療におけるマイクロスコープ

根幹治療箇所イラスト
歯の神経を取り除く根管治療では、目視のみでの処置にはどうしても限界があるといえます。歯の内部はとても複雑な作りになっており、神経の通る穴が曲がっていたり、根管治療の再処置であれば内部にヒビが入っていたりというケースも珍しくありません。

神経の取り残しやヒビの放置は、根尖病変(根っこの先に膿がたまる病気)の発症原因となり、大変危険です。それを避けるためには、マイクロスコープを使用した精密な根管治療をおこなう必要があります。

2. インプラントにおけるマイクロスコープ

インプラントイメージイラスト
インプラント治療は、歯科治療の中でも特に慎重におこなわなければならない処置であり、失敗が許されない大変難しい処置であるといえます。
インプラント治療でのマイクロスコープの使用は、手術を精密におこなえるだけでなく、切開やインプラント治療の前におこなう骨造成手術でも、ダメージを最小限に抑える事ができます。
ダメージが少なければ、それだけ回復にかかる時間も短縮でき、処置後に腫れる可能性も低くなります。

3. 審美歯科におけるマイクロスコープ

審美歯科イメージイラスト
審美性の高いセラミックは、金や銀など他の素材に比べ、全てではないですがフィット性が劣る素材もあるという欠点が存在します。
しかし、歯型を取る前の形成時に、精密に削って形を作り上げる事で、凹凸のない綺麗なラインができ、天然歯と被せ物の境目から発生する虫歯のリスクが大幅に低下します。
被せ物を長持ちさせたい、再治療を避けたいという方は、マイクロスコープを使用しての治療をおすすめ致します。

4.メンテナンスにおけるマイクロスコープ

マイクロスコープは、歯のクリーニングでも利用されます。
歯の表面に付着した歯石の取り残しの有無や、歯周病の場合は歯茎の内部に歯石が潜り込んでいないかを確認します。また、噛んで痛みを感じる歯は、破折している可能性もあるので、表面にヒビが入っていないかを細かくチェックします。

マイクロスコープを使う場合の費用は?

疑問をもつ女性のイラスト
マイクロスコープを使用しての治療は、ほとんどの歯科医院が自費診療でおこなっています。
費用は大きく異なり、1歯につき数千円~数万円で、それに詰め物や被せ物等の費用が加算されます。

費用が高額な理由

マイクロスコープで細かく確認しながら治療を進めるには、その分時間を必要とします。目視では15分程度で終える治療であっても、30分~1時間程度はかかります。一人当たりの治療にかける時間が長くなることから、1回の治療費用を高く設定しなければなりません。
マイクロスコープの本体価格が、安い場合でも100万円程度はかかるということからも、治療を保険診療でおこなうのは難しいといえます。

置いている歯科が少ないのが難点

導入歯科はまだ少ない
質の高い治療がおこなえると理解していても、マイクロスコープ本体の価格がかなり高額であるため、導入している歯科医院は決して多くはありません。
普及率は、2009年の段階で2.9%程度であり、現在も5%未満とされています。
マイクロスコープを使用しての治療をご希望の方は、事前に歯科医院のホームページをチェックするか、直接相談して確認をとるようにしましょう。

まとめ

見えづらい口の中で、細かな作業を必要とする歯科治療。目視のみで質の高い仕上がりにするのは、難しいといえます。
歯そのものの寿命の低下や、処置後のトラブルを避けるためにも、1回1回の治療の質を大切にしましょう。
歯科医院によっては、マイクロスコープを使って、治療の状況を動画や画像で撮影するところもありますので、興味があれば一度見せてもらうことをおすすめ致します。きっとその精密さに驚くはずです。


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インプラントの平均寿命は?長持ちさせるお手入れのコツ

2016-11-13
<2017.3.31更新>
自分の歯と同様の噛む力が手に入るインプラントですが、残念ながら一生持つものではありません。
しかし、普段のお手入れや管理次第で、その寿命を平均以上に延ばすことができるかもしれません。

今回は、インプラントの寿命を延ばすコツを詳しくまとめてみました。
現在インプラントを入れている方、これから入れる予定の方も、是非参考にして頂ければと思います。

インプラントってどのくらい長持ちするの?

一生ものとは限らない
インプラント治療を行って、埋め込まれたインプラント本体の寿命は、平均で約10年~15年といわれています。
しかし、この数字はあくまで平均であり、メンテナンスを怠った場合や、事故や何らかのトラブルが発生した場合には、1年や2年程度で撤去しなければいけないこともあります。
反対に、適切な管理をし、顎骨や歯茎が正常に保たれていれば、それだけインプラント本体の寿命ものび、平均以上の期間で使い続けることが可能ともいわれています。

インプラントの寿命を縮めてしまうのはどんなケース?

インプラントの寿命が平均より短くなってしまうのは、どういったことが原因で起こりうるのでしょうか。

1. メンテナンスを怠るとさまざまな弊害が起こる

インプラントを使い始めたあとも、歯磨きや歯間ブラシなどを使ったメンテナンスを怠ってはいけません。これはお口の状態を健康に保つことが、インプラントの寿命を長く保つことにもつながるからです。
お口のメンテナンスを怠ったままでいると、プラークや歯石が沈着したままの状態が続き、歯周病を発症します。これを「インプラント周囲炎」といいます。

2. インプラント周囲炎から脱落につながる

インプラント周囲炎に罹ってしまうと、自然治癒することはありません。歯周病と同様に歯肉から出血し始め、周囲の組織を破壊します。そしてインプラントがぐらつき始め、最悪の場合には脱落してしまうこともあります。その場合は再度インプラント手術が必要になることもあるのです。

3. インプラント自体の破損

歯の噛み合わせが合わなくなったことに気付かず、そのままの状態で使用していると、噛むときの圧力が一部に掛かりすぎてしまいます。そうするとインプラント本体や、人工歯部分が破損してしまう場合もあるのです。

4. 定期検診を欠かしてしまうと異変に気づかない

このような問題が起こっても、初期の段階では自覚症状が無いことが多いため、気づいたときには状態がかなり悪くなっていることがほとんどです。
最悪の場合、撤去せざるを得ないだけでなく、再手術も不可能になってしまうケースがあります。
対処可能な初期段階で気づいて対処するためにも、歯科医院でインプラントの定期検診を受けることをおすすめします。

もしインプラントに寿命がきたらどうなるの?

「インプラントの寿命」とは、インプラントのぐらつきや、噛むときの痛みが生じるなど、噛む機能が果たせず、インプラントを撤去しなければいけなくなった状況を指します。
事故によりインプラント本体が破折して撤去する場合もあれば、十分な管理をしていても撤去しなければならないケースも存在します。

顎骨の回復の見込みがあれば、しばらく期間をおいてからインプラントの再手術をすることもありますが、難しい場合は、インプラントではなく、ブリッジや入れ歯を選ばなければなりません。

インプラントの寿命を延ばす6つのコツをご紹介

インプラントの寿命は、管理方法によって大きく変わります。現在の私生活と照らし合わせながら、改善すべき点があればチェックし、インプラントの寿命をのばす工夫をしましょう。

1.毎日の歯磨きは欠かさずに!

親子で歯磨きをするイラスト
インプラントは、通常の被せ物と同じように、根元に汚れがたまりやすい傾向にあります。
そのため、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシの使用も必須となりますが、どちらも扱い方には十分注意しなければなりません。

1.1インプラントを磨くときは、やわらかめの歯ブラシで

天然歯同様、インプラントでも、歯を磨く摩擦によって表面に傷ができてしまいます。
硬めの歯ブラシの使用は厳禁であり、天然歯に使用する歯ブラシよりも、更にやわらかめの毛先の物を使って磨く必要があります。
インプラント部分だけ歯ブラシを使い分ける手間を省きたい方は、ふつうの硬さの歯ブラシで、力を入れすぎないよう注意して磨いてください。

2.歯間ブラシは適切なサイズを選ぼう

自分に合った歯間ブラシを使おう
歯間ブラシのサイズは、口の中の状況によって異なり、歯と歯の隙間の大きさに合うものを選ぶ必要があります。
大きすぎると、歯や歯茎を傷つけてしまいますが、小さすぎると汚れがうまく取れません。
不安な方は、歯科医師または歯科衛生士に相談し、適切なサイズを選んでもらいましょう。

2.1歯間ブラシは、挿入角度に注意する

歯間ブラシの挿入角度は、汚れをしっかり取るためだけでなく、歯茎を傷つけないために気をつける必要があります。
歯間ブラシの先端が歯茎に向いていないかを確認し、ゆっくり入れるようにしましょう。
反対側に先端が見えた段階で入れるのを止め、そのままインプラントの側面に数回こすり付けます。これを両側おこないます。

3.歯磨き粉は、研磨剤不使用のものを選ぼう

研磨剤不使用
市販で売られている歯磨き粉の多くに、研磨剤という成分が含まれています。
研磨剤は、汚れや着色を落としやすくするための成分ですが、同時に歯や歯茎の表面に傷をつけてしまうことがあります。
インプラント表面の傷には、汚れがたまりやすくなる恐れがあるので、研磨剤が入っていない物を選ぶようにしましょう。

4.歯ぎしりの癖を直そう

歯軋りをする女性のイラスト
歯ぎしりの原因は、ストレスや噛み合わせなど様々です。
インプラントに過度な負担がかかってしまうため、避けなければいけません。
しかし、歯ぎしりの多くは、寝ている間に無意識に起こります。
頻繁に歯ぎしりをしてしまうという方は、歯科医に相談の上、マウスピースの使用をおすすめ致します。

5.歯科で定期的なメンテナンスを受けよう

トラブルを未然に防ぐため、インプラント治療後は、定期的なメンテナンスが必須です。
レントゲン撮影による顎骨のチェックや、クリーニング、噛み合わせの調節、必要であれば歯磨き指導をおこないます。

6.禁煙や減煙を心がけよう

喫煙をする歯のイメージイラスト
歯や歯茎に悪影響を及ぼす喫煙は、当然インプラントの寿命にも影響します。
喫煙をすると、歯茎の血行が悪くなり、免疫力が低下することで歯茎が腫れやすくなります。インプラント周囲炎や歯周病のリスクが高くなり、喫煙をしない方に比べ、インプラントの寿命も短くなります。
できればインプラント治療と同時に、禁煙することをおすすめ致します。

もしもインプラントの寿命がきたら、再手術で気をつけるポイント

万が一、インプラントの脱落や破損など、やむを得ず再手術を受けることになってしまった場合、次はもっとインプラントを長持ちさせたいと考えることでしょう。
そんなときに気をつけるべきポイントをご紹介いたします。

1. 同じ歯科医院で再手術を受けるべきか考えよう

何らかの原因によってインプラントにトラブルが発生し撤去しなければならなくなった場合、その原因によっては転院を考えた方がよい場合があります。
まずは手術した歯科医院で、インプラントを撤去しなければならなくなった原因や経緯を尋ねて、納得がいくまで説明を受けることです。
そこで誠意が感じられない場合や、充分な説明が受けられない場合には転院を検討することも考えましょう。

2. 補償内容を確認しよう

インプラント治療には、医院やインプラントメーカーの保証期間があり、期間内であれば再手術に関する費用が無料、もしくは安価で受けられる場合もあります。
保障期間はメーカーによって違いもありますので、できれば最初の手術を受ける前に補償内容まできちんと把握しておきたいところです。

3. 最初に手術を受けたインプラントの値段が安かった場合は……

インプラントは保険外診療であるため、高額なイメージが強いでしょう。だからといって「格安インプラント」などと謳い、安さだけを売りにした歯科医院で手術を受けると、まれにトラブルになることもあります。
インプラントの値段を安く抑えるためには、安い材料を使ったり、麻酔やレントゲンを精密におこなわなかったりというケースが考えられます。また、保証期間が短いメーカーのインプラントも要注意です。
このように、極端に安いインプラントによってトラブルが起きている可能性があるのであれば、転院も検討したほうが良いかもしれません。

4. 再手術では、担当医の技術も確認しよう

前回のインプラントが失敗したことにより再手術となってしまったのであれば、同じ担当医に再びお願いするかどうか、考え直してみてください。
インプラント治療は、歯科医師であれば誰でも行えます。しかしインプラントは、一般歯科の知識だけでなく専門的な知識が要求される高度な治療です。インプラントを行う歯科医院が増えているとはいえ、すべての歯科医師がインプラントの知識に精通しているとは限りません。
歯科のホームページに載っている医師のプロフィールを見て、担当歯科医の経歴や所属学会、「認定医」の称号や講習会への参加歴を確認してみましょう。その歯科医がどのくらいインプラントに力を入れているか推測することができます。

5. インプラント上部の人工歯の素材を確認しよう

例えば安いインプラントでは、人工歯作製で安い素材を使用することでコストを抑えていることも考えられます。
上部の被せ物に使用されている素材は、インプラントの耐久性にも関連しています。噛むときなどに圧力がかかった場合、周辺組織へ刺激が及ぶこともあり、破損につながる可能性もあります。
事前にどんな素材で作るのか、耐久性はどうなっているのかなど、説明をしっかり聞いておきたいものです。

まとめ

インプラントの寿命は、日々のお手入れや定期的に検診を受けるなど、管理方法によって差がうまれます。
けして安くはない費用を払い、手術をしてまで得たインプラントです。1日でも長く持たせるためにも、まずは普段のお手入れ方法から改善してみてはいかがでしょうか。
また、トラブルの放置は、インプラントをおこなった部位だけでなく、周りの組織にも悪影響を及ぼす危険性があります。定期的に歯科医院でのチェックをおこないましょう。


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インプラントか入れ歯、あなたに合った選択のための8つのポイント

2016-11-12
歯を失った部位を補う方法である、インプラントと入れ歯。どちらにするか迷っている方も多いと思います。
今回は、それぞれの特徴と違いについて詳しくまとめてみました。9つのポイントを把握し、あなたに合った方法を見つけて頂ければと思います。

ポイント1:隣の歯へのダメージが少ないのはインプラント

骨に固定するから隣の歯に負担がかからない
インプラント治療とは、歯が抜けた場所から顎骨にチタン製のボルトを埋め込み、それを軸として人工歯を被せる処置を指します。
入れ歯のように横の歯にバネをかけて固定する必要がないため、両側の残る歯に負担をかけることがありません。

ポイント2:噛む力と安定感で優れているのはインプラント

インプラントにしたら食事が快適
顎骨に埋め込んで固定されるインプラントは、物を噛む際の違和感やズレがほとんどありません。
「使い心地は、天然歯と変わらない」とおっしゃる方も多いようです。質の低い入れ歯にありがちな、歯茎との間に隙間ができてしまったり、フィット感が悪かったりといった不具合が無いこと理由としてあげられます。
しかし近年は入れ歯であっても、磁石を用いて歯茎との吸着力を強化しているものなど、噛む力を補う技術が発達しています。

ポイント3:審美性が良いのはインプラント

バネをかけて固定する入れ歯は、対象部位が奥歯であればそれほど問題はありませんが、前歯や中間の歯であれば、バネの金属部分が見えてしまうことがあります。
審美性を求めるのであれば保険適用外の入れ歯や、もしくはバネを必要としないインプラントがおすすめです。

ポイント4:骨の退縮を予防できるのはインプラント

刺激が届くから骨が退縮しにくい
歯を失ったことで起こる現象の1つに、骨吸収があります。
噛む刺激が顎骨に伝わらなくなると、次第に骨は吸収し、痩せていきます。ブリッジや入れ歯では直接顎骨まで刺激が届かないので、防ぐことはできません。
インプラントは、顎骨に直接埋め込む処置ですので、噛むことで骨吸収を予防することができます。

ポイント5:費用が安価なのは入れ歯

入れ歯には、保険適用のものと保険適用外のもの、両方が存在します。
インプラント治療の場合は、保険適用外のみとなり、約30万円~50万円の費用が必要となります。(自費診療の治療は、歯科医院によって費用に差がうまれます。)

入れ歯であっても、フィット性や強度に優れた素材を使うと、自費診療になります。質の良い素材を使った自費の入れ歯は、それだけ長持ちしやすくなるため、単に費用面だけで保険の入れ歯を選ぶのはおすすめできません。

ポイント6:手術が必要ないのは入れ歯

入れ歯は手術要らず
歯型を取って、口腔外で作成したものを入れる入れ歯とは違い、ボルトを顎骨に埋め込むインプラント治療は、手術をおこなう必要があります。当然治療期間も入れ歯より長くなり、手術をおこなってから人工歯が入るまでには約3ヶ月~1年程度かかります。
入れ歯の場合は、最低2回の通院で装着ができ、不具合があればその都度調節する流れとなります。

ポイント7:骨の厚みがなくてもできるのは入れ歯

インプラント治療は、インプラント本体が埋まるだけの十分な顎骨の厚みが必須条件であり、歯周病などによる大きな顎骨の収縮が見られると、処置がおこなえない場合があります。
しかし、顎骨の収縮が起こっているケースであっても、自前に顎骨を増やす骨造成手術を行えばインプラント治療が可能となります。
顎骨の収縮は、インプラントだけでなく、入れ歯の安定性にも大きく関わるので、定期的にレントゲン等で検査をし、変化が無いかのチェックをおこないましょう。

ポイント8:トラブルが起こったときに対処しやすいのは入れ歯

インプラントによるトラブルは、人工歯ではなく、顎骨の中で起こっている場合がほとんどです。
ぐらつきや噛んだときの痛みなど、症状によっては、埋め込んだインプラントを一度撤去し、顎骨の状態が安定したタイミングで再度手術をおこなう場合もあります。
入れ歯による痛みや歯茎の腫れは、入れ歯の調節をすることで改善できるケースが多く、調節にかかる時間も数分程度で済みます。

まとめ

インプラントと入れ歯は、仕組みや費用、噛み心地にも大きな違いがあります。補う部位や優先したい事柄なども踏まえて、自分に合った選択をしましょう。
顎骨の状態によってはインプラントが受けられない場合や、事前に骨造成手術が必要になる場合もあるので、まずは歯科医院へ相談することをおすすめ致します。


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ホワイトニングはホーム?オフィス?費用や通院頻度の違い

2016-11-11
白く美しい歯を実現させるホワイトニング。
芸能人は勿論のこと、女性のみならず男性もその効果を実感する方も増えてきています。
今回は、歯科でおこなうホワイトニングについて種類や通院回数、効果の違いなど詳しくまとめてみました。ホワイトニングをご検討中の方は、是非参考にして頂ければと思います。

ホワイトニングには大きく分けて2種類ある!

ホームとオフィスあなたはどっち

ホワイトニングには、マウスピースを使って自宅でおこなうホームホワイトニングと、歯科医院で専用の機械を使っておこなうオフィスホワイトニングがあります。
治療期間や持続性、費用にも違いがあり、仕事内容や生活リズムによっても適正が変わってきます。
しっかりと効果を出すために、事前に2つの違いを把握しておきましょう。

通院頻度・回数の違い

通院回数はちがうの
自宅でおこなうホームホワイトニングに比べ、オフィスホワイトニングの場合は歯科医院での処置となるため、通院頻度が多くなります。

1.ホームホワイトニングの通院回数は、約1~2回

まず、専用のマウスピースを作るため、歯の型取りをおこないます。当日にマウスピースを受け取れる歯科や、次回以降に受け取る歯科などさまざまです。
はじめにホワイトニングの使い方について、歯科医師または歯科衛生士から説明を受け、強い痛みや大きな違和感などの問題があればその都度来院して頂きます。
仕事や家事で忙しく、あまり通院できないという方に向いています。

2.オフィスホワイトニングの通院回数は、約1~4回

ホワイトニングの効果には個人差があり、患者様の理想のレベルによっても通院回数に違いがうまれます。
早めにホワイトニングの効果を得たい、自宅で毎日おこなうのが難しいという方に向いています。

即効性の違い

即効性は違うのか
専用の機械を使っておこなうオフィスホワイトニングは、ホームホワイトニングよりも即効性があります。

1.ホームホワイトニングは、タイミングを合わせやすい

ホームホワイトニングは毎日おこなう必要があるので、使う薬液がオフィスホワイトニングで使用する物に比べて低濃度です。
変化を感じるまでに最低3日程度かかり、はっきりと効果を得るには約2週間は必要とされています。
理想の白さになったタイミングやトラブルがあったときにはすぐに止めることができ、歯の色が再び変わってきたときは、残った薬液を使ってホワイトニングを再開することも可能です。

2.オフィスホワイトニングは、1回の処置で効果が分かる

高濃度の薬液と専用の光を使って処置をおこなうオフィスホワイトニングは、1回の通院で理想の白さを手に入れる方も少なくありません。
しかし、知覚過敏がある場合、症状が悪化してしまう恐れもあるため、光の強さや照射時間には注意が必要です。数回に分けて処置を行ったほうが、歯への負担が少なく、ホワイトニングの持続期間も長くなります。

持続性の違い

効果の持続する期間
即効性のあるオフィスホワイトニングですが、じっくりとおこなうホームホワイトニングに比べ、持続期間は短くなります。

1.ホームホワイトニングの持続期間は、約6ヶ月~1年

低濃度の薬液を使って長期間おこなうホームホワイトニングは、効果を得るまでに時間はかかりますが、その分持続期間が長くなります。
多少時間がかかっても、しっかりと歯を白くしたい方に向いています。

2.オフィスホワイトニングの持続期間は、約2~3ヶ月

即効性を得るかわりに、歯の表面にある皮膜(ペリクル)を除去してしまうオフィスホワイトニングは、再着色が起こりやすくなり、ホワイトニングの持続期間も短くなります。
定期的にホワイトニングをすることで、白さを保つことができます。

費用の違い

ホワイトニングは保険適用外であるため、歯科医院によって費用に差がうまれます。

1.ホームホワイトニングの費用相場は、約15,000円~50,000円

ホームホワイトニングは、片顎か全顎かで費用が変わり、費用には薬液が含まれている場合がほとんどです。
しかし、薬液を使い終わった後も、追加で使用したいときは、その都度薬液を購入することます。薬液の費用は、1本当たり約3.000円です。

2.オフィスホワイトニングの費用相場は、約35,000円~70,000円

オフィスホワイトニングも片顎か全顎かで費用が異なります。事前に歯科医院に確認しましょう。

即効性と持続性、どちらも手に入れたい方は「デュアルホワイトニング」がおすすめ

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を同時におこなう方法を、デュアルホワイトニングといいます。白い歯を長持ちさせたいという方に向いています。

当院のオススメはホームホワイトニング。その理由はこちら!

自宅で気軽にできる
ホワイトニングには2つの種類がありますが、当院ではホームホワイトニングをオススメしています。ここでは、ホームホワイトニングをお勧めする3つの理由について解説します。

1.効果が長く持続する

ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの大きな違いは、ホワイトイニング効果の持続期間です。
オフィスホワイトニングは、処置を施してすぐに歯を白くする効果が現れてきますが、ホームホワイトニングと比べると長続きしません。

一方、ホームホワイトイニングは、オフィスホワイトニングほどの即効性はありませんが、白い歯を長続きさせることができます。
ですから、常に白い歯でいたい場合には、ホームホワイトニングが適切といえます。

2.何度も歯科医院へ行く手間がかからない

ホームホワイトニングは、最初に患者さん専用のマウスピースを作製し、その後はご自宅でホワイトニング処置を行っていただきますので、何度も歯科医院へ行く手間がかかりません。
自分のペースで歯を白くしていくことができるため、お忙しい方でも継続していくことが難しくありません。

一方、オフィスホワイトニングは即効性があるとはいえ、数回に分けてホワイトニング処置を施しますし、1回の診療に関してもそれなりの時間がかかりますので、お忙しい方には不向きであることが多いです。

3.ゆっくり効果が出るので自分でちょうどいい白さに調節できる

歯の白さは人それぞれで微妙に異なります。純白のような白さの人もいれば、もともと黄色みがかっている人もいます。それだけに、ホワイトニング処置では色の微調整が重要となってくるのです。

その点、ホームホワイトニングであれば、歯を白くする効果がゆっくり進んでいきますので、自分でちょうどいいと思えるところで調節することができます。

ホワイトニングができないケースは?

ホワイトニングができないケース
歯の黄ばみや黒ずみなど、口元の審美面で悩まれている方にとって、ホワイトニング治療はとても魅力的かと思います。歯面に薬剤を塗布することで、歯の着色が改善されるのであれば、すぐにでも受けたいと思う方も多いことでしょう。
けれどもホワイトニングというのは、全ての人が受けられる治療ではありません。ここでは、ホワイトニング治療を受けられないケースについて、4つの具体例を挙げます。

1.重度の虫歯や歯周病がある

ホワイトニングを受ける段階で、重度の虫歯や歯周病がある場合は治療を受けることが難しいです。
虫歯にかかっている歯は、とても脆くなっています。歯の表面に穴が開いていたり、亀裂が入っていたりすることもあり、外部の刺激に敏感になっているのです。
そこへ刺激性の強いホワイトニング剤を塗布すると、歯面の穴や亀裂から薬液が染み込んでいき、歯髄にまで到達することがあるのです。
ホワイトニング剤はいわば漂白剤に近い役割を持っていますので、それが歯の神経である歯髄に触れると、強い痛みが生じるだけでなく、最悪のケースでは歯髄が死んでしまうこともあり得るのです。ですから、重度の虫歯がある場合は、基本的にホワイトニングを行うことは難しいといえます。

歯周病に関しても、重症度が高い場合はホワイトニング処置を施すことができません。
重度の歯周病では、歯茎の腫れや出血、それに加えて歯槽骨という歯を支えている骨にまで炎症が広がっています。そうした状況下でホワイトニング剤を作用させることは危険であるといえます。
ただ、ホワイトニングに先立って歯周病の治療を行い、歯周組織が適切な状態にまで回復すればホワイトニング処置を施すことも可能となります。

2.妊娠中・授乳中である

妊娠中・授乳中である

妊娠中や授乳中は、ホワイトニング治療をお勧めすることはできません。なぜなら、ホワイトニング剤によって胎児や乳児に悪影響が及ぶ可能性を否定できないからです。
ホワイトニング剤は、過酸化水素や過酸化尿素といった刺激性の強い薬剤を使用します。こうした薬剤を誤って飲み込んでしまうと、それが胎盤を通じて胎児へ取り込まれたり、母乳という形で乳児が摂取したりすることも考えられます。
ですから基本的には、妊娠中や授乳中のホワイトニングは控えるようにしてください。

3.被せ物や入れ歯など、人工物になっている

ホワイトニングしたい歯に被せものが入っていたり、それ自体が入れ歯であったりする場合はホワイトニングすることができません。
ホワイトニングはエナメル質を漂白する処置ですので、被せ物や入れ歯などの人工歯には効果がないのです。
ですから、被せ物や入れ歯の着色が気になる場合は、人工歯そのものを磨いたり、新しいものに置き換えたりすることになります。そういった被せ物の色についての相談も、審美歯科であればもちろん可能です。

4.中学生以下である

患者様の年代が中学生以下の場合は、ホワイトニングを受けることができません。
中学生以下では、まだまだ歯の発育や生え変わりが進行していますので、その時点でホワイトニング処置を施してしまうと、悪影響が及ぶことがあるのです。ですので、ホワイトニング治療を受けるのであれば、永久歯が生えそろった後のほうが適切といえます。

まとめ

歯科医男女のイラスト
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニング、どちらもメリット・デメリットが存在します。費用をはじめ、通院回数や持続期間など、生活習慣にあった方法を選び、無理のないホワイトニングをおこないましょう。
知覚過敏がある方の場合は、まれにホワイトニングで痛みを感じることがあるため、事前に歯科医師に相談することをおすすめ致します。


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矯正が効率的に!インプラント矯正の流れと5つのメリット

2016-11-10

歯科矯正には、一般的なワイヤー矯正、目立たないマウスピース矯正、被せ物をおこなうセラミック矯正など様々な方法がありますが、インプラント矯正という方法があるのを知っていますか?
今回は、インプラント矯正と、通常の歯科矯正との違いや特徴などを詳しくまとめました。歯科矯正をご検討中の方は、是非参考にして頂ければと思います。

インプラント矯正ってなんだろう?

歯科矯正の効率アップ
インプラント矯正は、失った歯を補うための通常のインプラント治療とは異なります。
長さ4~10mm、太さ約1.6mm程度の小さなインプラントを歯茎に埋め込み、そこを支点として歯を動かす新しい矯正方法です。
最低限の装置によって短期間で矯正ができるため、歯科矯正時におこりやすい装置による不快感や違和感が少なくなります。

インプラント矯正の治療の流れ

インプラント矯正の流れ
インプラント矯正は、支点となる小さなインプラント本体を歯茎に埋め込む必要があります。
安心して処置を受けるためにも、事前に流れをしっかりと把握しておきましょう。

1.小さなインプラントを埋める

まず、インプラントを埋める部位に局所麻酔を行います。
麻酔の効きを確認した後、そこにインプラント本体を入れていきます。
手術にかかる時間は、5分程度で、出血や痛みはほとんどありません。

2.インプラントと動かしたい歯を装置で繋ぐ

動かしたい歯とインプラントを、専用の装置で繋ぎます。
固定されているインプラントにひっぱられる形で歯は動くので、インプラントを埋める前に、目的の歯がどのような動き方をするのかをシュミレーションし、適切な場所を判断する必要があります。

3.半年~1年程度でインプラントと装置を取り外す

理想の歯並びになったら、インプラントと歯につけた装置を取り外します。
矯正に使用するインプラントは、通常のインプラントと違い骨には定着しないので、取り外す際の痛みがほとんどありません。そのため、麻酔をせずに処置を行うこともあります。
取り外した後の穴は、自然に塞がり、傷が残る心配もありません。

インプラント矯正のメリットはこの5つ!

インプラント矯正のメリット
インプラント矯正は、通常の歯科矯正にはないメリットが多く存在します。
歯科矯正をご検討中の方や悩んでいるという方は、違いを把握して、どちらが自分に合っているのかを比較してみましょう。

1.矯正にかかる期間を短縮できる

目的の歯をピンポイントで動かすことのできるインプラント矯正は、全体に装置をつけなくて済む場合があります。
歯同士で引っ張り合う過程がないため、通常の歯科矯正に比べて、完成までの期間を最大で約半分にまで短縮できます。
あまり時間をかけたくない方や、部分的な矯正を希望の方には、大変向いている矯正方法といえるでしょう。

2.動かしたい歯だけに力を加えられる

通常のワイヤーを使った歯科矯正では、動かす必要のない歯が動いたり、それを定位置に戻すための微調整に時間がかかったりしました。
強い力が長期間かかると、まれに歯根収縮(歯の根っこが短くなる現象)が起こることがあり、後に歯周病になってしまった場合に歯そのものの維持が難しくなる場合があります。
ピンポイントで目的の歯のみを動かす事が可能なインプラント矯正は、全体の歯根収縮を防ぐ効果もあります。

3.装置が小さくて済むので歯磨きがしやすい

親子で歯磨きをするイラスト
通常の歯科矯正では、目的の歯を引っ張るために奥歯に大きな装置をつけたり、バネのようなもので歯と歯の隙間をわざと広げたりする方法が行われますが、審美性にかけるだけでなく、歯磨きがしにくいという欠点があります。
歯磨きがしにくいということは、それだけ虫歯になりやすいということです。虫歯が発生すればつけた装置を一度外して治療を行わなければいけません。
インプラント矯正は、必要な箇所にのみ装置をつけることができるため、通常の歯科矯正に比べて歯磨きがしやすくなります。

4.抜歯をしなくて済む場合がある

抜歯せずに済むケースも
通常の歯科矯正では、顎が小さくて歯が並びきらないケースの際に、スペース確保のため永久歯を抜歯することがあります。
抜歯を行う部位は中間の歯である場合が多く、虫歯のない健康な歯を抜かなければいけないケースもあります。それを理由に矯正を諦めるという方も少なくありませんでした。
インプラント矯正では、矯正が必要な歯を効率よく引っ張ることができるので、本来であれば抜歯が必要な歯並びであっても、抜歯をせずに受けられる場合があります。

5.ガミースマイルの改善に役立つ

笑うと歯茎が必要以上に見えてしまうガミースマイルの改善にも、インプラント矯正は有効です。
これまでは、外科手術が必須であったガミースマイルですが、歯列全体をインプラント矯正によって引き上げる事で歯茎の距離が短くなり、自然な口元になります。

インプラント矯正の費用相場は?

インプラント矯正は、他の矯正方法と同じく保険適用外となります。
相場は、1箇所につき約5万円です。必要なインプラントの本数は、歯並びの状況によって異なるので、事前に確認をとりましょう。

まとめ

施術相談
インプラント矯正は、矯正治療の欠点をいくつもクリアした、患者様に優しく新しい矯正方法です。
「時間が無い」「歯を抜きたくない」「笑顔が気になる」という方は、まずはインプラント矯正を取り扱う歯科医院で、相談からはじめてみましょう。


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