知っておきたい最新インプラント治療の特徴と大まかな流れ

歯科お役立ちコラム

2016.09.24

今では主流となりつつあるインプラント治療。
インプラント専門ではなく、一般の歯科医院でも受けられるため、ご検討中の方も多いのではないでしょうか。
本日は、インプラント治療の大まかな流れと共に、最新の技術や設備をご紹介致します。質の高いインプラント治療を受けたいとお考えの方は、是非参考にして頂ければと思います。

インプラントの流れと最新技術の特徴

知っておきたいインプラントの流れ
通常の歯科治療とは違い、外科処置であるインプラント治療では、より1つ1つの過程を精密かつ慎重に行う必要があります。スムーズな治療、そして治療後のトラブル防止を考え、今では様々なやり方が存在しています。
インプラント治療を成功へと導く最新技術・設備の特徴や効果も合わせて、インプラントの流れをみていきましょう。

1. 検査・診断

インプラント治療を行う上で最も重要な点は、患者様自身の体調や持病、そして顎骨の状態です。
精密に検査をして調べることで、失敗やトラブルのリスクを最小限にし、患者さんに合った治療法で、安心して処置を行えるようにします。

最新技術・設備① 歯科用CT

3次元CTスキャン
事前に行うレントゲン撮影では、全体の骨の状態や下歯槽管の位置を調べることができます。
下歯槽管とは、大きな神経が通る管で、下顎のみに存在します。奥歯の根っこの先が下歯槽管に触れていることも珍しくはなく、抜歯やインプラント治療で傷つけた場合、顔面の麻痺が起こる危険性があります。
最新技術である歯科用CTでは、立体的に歯や骨の状態を見ることができるので、平面上のレントゲン写真では確認できない顎骨の厚みや、下歯槽管までの距離を正確に把握することが可能です。

最新技術・設備② ノーベルガイドシステム

歯科用CTで撮影した画像をもとに、コンピュータを使って手術のシミュレーションを行います。ノーベルガイドシステムを使用することで、無駄のないスムーズなインプラント治療が実現されると同時に、成功率の向上が期待できます。

2. インプラント手術

手術台と設備
精密な検査を行い、正式な診断結果が出た後、日程を決めてインプラント治療を行います。
まず麻酔を行い、確実に麻酔が効いたのを確認できたら、歯茎を切開します。そして、専用の機械を使いながらインプラント本体を顎骨に埋め込みます。
手術当日は、焦りのない丁寧な処置が行えるよう十分な時間を確保し、歯科医院によっては、専用のオペ治療室で行うなど、安全に尽くした環境で患者様をお待ちしております。

最新技術・設備③ セラビームアフィニー

セラビームアフィニー
顎骨に埋め込むインプラント本体は、工場で製造された後、歯科医院に届きます。
国産インプラントで届くまでに約4週間ほど、海外製インプラントはそれ以上かかりますが、その間にインプラント本体のチタンの老化現象(チタンエイジング)が起こり、顎骨との接着率が製造直後に比べ大幅に低下するといわれています。
光機能技術を使って既にチタンエイジングが起こっているインプラント本体を、製造直後の状態(接着率98%以上)まで戻すことの出来る機械が、セラビームアフィニーです。

最新技術・設備④ マイクロスコープ

マイクロスコープを使った施術
歯科用大型顕微鏡であるマイクロスコープは、目視では不可能な細かな部分を確認でき、インプラント治療以外にも、根管治療で使用される事が多い機械です。
治療の成功率の向上は勿論、処置後のトラブル防止に役立ちます。

最新技術・設備⑤ 無影灯

内科や外科というイメージの強い無影灯ですが、最近では歯科医院でも、歯周形成外科手術やインプラント治療の際に使用する所も存在します。
影となる部分がなくなるため、見やすくなり、繊細な治療が行えます。

最新技術・設備⑥ 生体情報モニター

心拍数や血圧などを把握できる生体情報モニターを使用することで、手術中の患者様の様態の変化をいち早く知る事が出来ます。

最新技術・設備⑦ 静脈内鎮静麻酔

手術麻酔
緊張しやすい方の場合、治療への不安を感じて、激しい動悸や息切れ等のパニック発作が起こることがあります。
その対処法として、歯科医院によっては、精神の安定を促す笑気麻酔や静脈内鎮静麻酔を行うこともあります。

3. 定着期間

インプラント治療では、インプラント本体を顎骨に埋め込む手術をした後、それらが接着するまで様子を見るための定着期間というものが存在します。
定着期間は、通常約3~6ヶ月とされており、その間は特別な処置を行う必要はありません。
最新技術であるセラビームアフィニーを使用した場合であれば、骨細胞の活性化が期待できる為、インプラントの周りに骨が早く出来上がり、定着期間の短縮に繋がるといわれています。

4. 人工歯の取り付け

インプラント本体と顎骨の接着が確認できたら、いよいよ人工歯の取り付けとなります。噛んでも痛みや違和感がないよう、噛み合わせを丁寧に調節して終了となります。

5. インプラント治療のメンテナンス

歯科医に相談しているイラスト
インプラント治療のトラブルは、自己判断で様子を見て良いものではありません。
定期的にレントゲン撮影を行い、顎骨やインプラント本体に異常がないかをチェックすることが大切です。
インプラント周囲炎にならないための、正しいお手入れ方法も身につける必要があります。

インプラント治療の禁忌症にご注意を!

様々な最新技術が存在するインプラント治療ですが、どうしても処置が行えないケースもあります。
「特定の病気や疾患を抱えている患者には、この治療法を行ってはいけない」という意味の禁忌症がインプラント治療にも存在し、心臓疾患や高血圧、糖尿病、骨粗鬆症などがあげられます。
その他の病気でも、重度であればインプラント治療が難しく、承認や許可書が必要となる場合もあります。
病気や服用中の薬の有無は、事前に正確に伝えましょう。


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