全ての歯が無くても安心価格で受けられるインプラント、オールオンフォーの4つのメリットとは?

歯科お役立ちコラム

2016.08.26

<2017.3.31更新>
インプラント処置の方法として、特に注目を集めているオールオンフォー。今までのインプラントの考えを大きく覆すそのやり方は、様々なメリットを生み出すことに成功しました。
今回は、オールオンフォーの治療内容やメリット、そして注意点も含めて詳しくまとめてみました。インプラントをご検討中の方は、是非参考にしていただければと思います。

インプラント業界に革命!? オールオンフォーとは?

オールオンフォー
オールオンフォーとは、全ての歯が無い状態に行うインプラント処置で、顎骨に4本のインプラントをバランス良く埋め込み、それを土台として固定式の総義歯を装着する方法です。
ポルトガルのパウロ=マローが開発したオールオンフォーは、広範囲による歯の喪失や顎骨の量が足りずにインプラントが行えない方にも処置が可能であることから、今までの考えを覆すやり方として世界中から注目を集めています。

魅力がいっぱい!オールオンフォーの4つのメリットとは?

オールオンフォーのここがスゴイ!
オールオンフォーは、機能性はもちろん、費用や治療期間といった面でも優れているといわれています。その理由は何故でしょうか?
今までのインプラント処置と比較した際の、オールオンフォーのメリットを以下にまとめました。

2.1 インプラントの本数が少ないため費用負担が軽減

上顎、下顎、もしくは両方の顎にそれぞれ4本のインプラントを使用するオールオンフォーは、通常のインプラント処置をひとつひとつ広範囲に行うよりも、大幅に費用を削減できます。
処置を行う回数や通院回数等が減ることで、完成までの期間も短縮されます。

処置は、1回の通院で4本のインプラントを埋め込むケースがほとんどであり、その後の調節も含め、完成までにかかる期間は3ヵ月~半年程度とされています。

2.2 治療したその日から食事や会話が可能

オールオンフォーの治療法では、インプラントを埋め込んだ後、その日のうちに仮歯を入れることがほとんどです。その為、治療をした日であっても食事や会話等を楽しむことが可能といわれています。

仮歯の段階で噛み合わせのチェックを行い、適切な噛み合わせを決定します。そして、インプラント本体と顎骨との接着の確認ができ次第、仮歯をはずし、人工歯を被せて完成となります。

2.3 手術時間が短く、術後の腫れも少ない

処置に必要なインプラントの本数が少ないため、スムーズな処置が可能です。上顎と下顎の処置を同時に行うことも可能なので、全体の完成までに必要な期間を大幅に削減できます。
骨を露出させている時間が長ければそれだけ骨の炎症が起こりやすくなるため、スムーズに行えるオールオンフォーは、術後の腫れも少ないとされています。

2.4 骨量が少ない方も治療が可能

顎骨の量はインプラント処置の必須条件ともいえます。今まで、それを理由にインプラントを断念する方も多いとされてきました。
骨移植を行って骨量を増やすことはできますが、それには当然リスクを伴います。

オールオンフォーの処置では、骨量が十分に存在する箇所を選んでインプラント本体を埋め込むため、骨量の少ない方も処置が可能といわれています。よって、重度の歯周病や根尖病変で部分的に骨量が減ってしまったという方には適した処置といえます。

オールオンフォー治療の流れ

オールオンフォーは「外科手術」が必要です。そして最終的な歯を装着・安定したことを確認するまで、実に半年近くかかる場合もあります。
オールオンフォーの治療の流れを事前に知ることで、治療を開始する計画も立てやすくなるでしょう。

3.1 施術方法を決める

オールオンフォーをおこなうにあたり、2種類の施術法からどちらにするのか決定します。歯ぐきを切開して骨に穴を開ける「フラップ法」と、歯ぐきは切開せずにパンチを使って土台埋入のための穴を開ける「フラップレス法」のどちらかです。

3.2 フラップ法で施術する場合

麻酔が完了したら、歯ぐきを切開し骨を露出させます。そして土台を埋入する部分の顎の骨にドリルで小さな穴を開けます。そこに、インプラントを埋め込んだ時に固定するためのプレートを差し込みます。そしてそのプレートの上からインプラントと同じ長さ・太さの穴を開けます。

3.3 フラップレス法で施術する場合

麻酔完了後に歯ぐきの上から、切開をしないまま、インプラント埋入点にドリルで小さな穴を開けます。そのままプレートを差し込み固定したら、専用のパンチを使って歯茎を切除します。その後はフラップ術と同様、プレートの上からインプラントと同じ長さ・太さの穴を開けます。

3.4 インプラントの埋入手術

インプラント用に開けた穴にインプラントを埋め込みます。その土台に、人工的な修復物と土台を連結するための「アパットメント」という部品を装着します。もしもフラップ法をおこなった場合、歯茎の縫合をおこないますが、その際アパットメントは上部を外に出したままで縫い合わせるようにします。

3.5 術後休憩を入れる

オールオンフォーは即日装着できることがメリットです。そこで術後はそのまま土台埋入手術後30~60分程度、出血等が落ち着く時間を目安にガーゼ等を噛んで止血しながら待ちます。

3.6 仮歯の装着をおこなう

止血後、噛み合わせをチェックします。問題が無ければ仮の人工修復物を装着します。
中には術中は仮のアパットメントにしておき、仮歯装着時に正式なアパットメントに交換する場合もあります。

3.7 骨と組織が結合するまでの期間を置く

手術後なぜ仮歯なのかというと、埋め込んだインプラントと骨が結合するまでにかかる時間を空けるためです。
個人の体の状態によって変わりますが、約3ヵ月~半年後までには結合し正式なオールオンフォーの人工歯部分を装着することになるでしょう。

3.8 オールオンフォーの装着

仮歯を外し、正式な人工修復物に交換します。その後噛み合わせを調整して終了です。

知っておきたい!オールオンフォーの注意点

施術相談
今までのインプラントとは大きく違うオールオンフォーですが、いくつか注意点もございます。事前に把握しておくことで、処置後のトラブル防止に繋がりますので、是非ご覧になってください。

4.1 高い技術が必要なオールオンフォーは、できる歯科医院が限られている

オールオンフォーを行うには、高い技術が必要です。残念ながら現在の日本では、どこの歯科医院でもオールオンフォーができるというわけではありません。
歯科医院を選ぶ際には、事前に確認することをおすすめします。

4.2 並べられる人工歯の数が一本少ない

4本のインプラントで全体を支えるオールオンフォーは、固定式の総義歯の歯の本数が、一番奥の歯の1本分少なくなります。これは、支えるインプラント、そして顎骨への負担を軽減するため策です。

4.3 骨量の少ない方が必ず行える処置とは限らない

オールオンフォーを行える条件は、4本のインプラント本体を埋められる部位があることです。よって、埋められる部位が無い場合は、処置を行うことは出来ません。骨質の問題から、4本以上のインプラントを埋め込むこともあります。

入れ歯よりももっと、噛む感覚を取り戻したい方に

老人男女のイラスト
オールオンフォーは、最新技術であるため、どこの歯科医院でもできる処置ではありません。しかし、今までのインプラント処置では得られなかった数々のメリットが存在し、それらは負担を減らしてくれるものばかりです。
骨量の不足が原因でインプラントを行えなかった方や、諦めていたという方は、是非一度歯科医院にご相談ください。


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