市販のホワイトニングと審美歯科での治療 決定的な5つの違い

歯科お役立ちコラム

2016.12.26

歯を白くするためにおこなうホワイトニング。今では、市販でもホワイトニング効果をうたった歯磨き粉が、数多く販売されています。
しかし、市販で手に入るものと、歯科で使用する薬剤とでは、成分や効きかたが違うだけでなく、審美歯科に通うことで自分ではできないさまざまなホワイトニング治療を受けることができるのです。
今回は、市販のホワイトニング用歯磨き粉と、審美歯科でのホワイトニング治療との違いをご紹介します。

1.使用する薬剤の成分が違う

市販と歯科の違い

1-1.市販で買えるホワイトニング歯磨き粉

市販のホワイトニング歯磨き粉は、歯そのものを白くする効果はほとんどなく、歯の表面の着色を落とすことを目的としています。
そのため、研磨剤という成分が豊富に含まれている場合が多く、荒い粒子によって歯の表面の汚れや着色を落とし、結果的に白く見せているのです。
汚れが落ちるほどの効果があるということは、その分歯の表面にも傷がつくので、その傷に汚れや着色がつきやすくなったり、歯や歯茎の摩耗が原因で知覚過敏を発症したりといった恐れもあります。
市販のホワイトニング歯磨き粉では、歯そのものの色を変えることはできないと言えるでしょう。

1-2.審美歯科のホワイトニングで使用する薬剤

歯科で受けるホワイトニングの薬剤は、市販のホワイトニング歯磨き粉とは違い、表面の汚れだけでなく内部の色を分解してくれます。
さらに審美歯科で受けられるホワイトニングには、歯科に通っておこなうオフィスホワイトニングと、自宅でおこなうホームホワイトニングがあります。
オフィスホワイトニングで使用する薬剤の主成分は、過酸化水素であり、色の分解にかかる時間が短く、専用の光を当てることでより早く効果を発揮します。
一方、ホームホワイトニングで使用する薬剤の主成分は、過酸化水素よりも酸化反応が緩慢な過酸化尿素です。過酸化尿素は徐々に過酸化水素へと変化するため、時間をかけておこなうホームホワイトニングに用いられ、徐々に色を分解します。

1-2-1.海外には、歯科医院で使用される薬剤を使った市販の歯磨き粉がある

実は海外には、歯科医院で使用されているものと同じ薬剤を使用した、ホワイトニング効果のある歯磨き粉が市販で存在しています。
しかし日本では、薬事法によって市販での取扱を禁止されていますので、確かな効果を得たいという方には、審美歯科でのホワイトニングをおすすめいたします。

2.PMTCを受けられる

PMTCでもっと綺麗に
歯科では、歯を白くするための治療としてPMTCというものを受けることができます。
PMTCでは専用の機械を使って、歯の汚れや着色を落とし、歯の表面を綺麗に磨き、汚れなどをつきにくくすることができます。
歯科医院によっては、事前に口腔内全体の染め出しをおこない、お手入れ不足の確認や、歯磨き指導をする所もあります。その後、専用の研磨剤と機械を使用し、歯1本1本を丁寧に清掃します。最後に、フッ素塗布をする歯科医院もあります。
審美性は勿論のこと、歯の健康維持のためにもPMTCを含む歯科でのクリーニングは欠かせません。

3.ラミネートベニアという方法がある

ラミネートベニア図解
ラミネートベニアとは、歯の表面を薄く削り、歯と同じ色の板を貼り付ける方法です。
歯の表面に凹凸がある場合や、傷があることで汚れや着色がつきやすい場合に適しています。歯と歯の間に小さな隙間があり、食べ物の繊維が挟まりやすいというケースでも、ラミネートベニアは有効です。
色と形を同時に整えることができるラミネートベニアも、決して自分ではできない、審美歯科だからこそ受けられる治療なのです。

4.神経のない歯を白くする、ウォーキングブリーチという方法がある

歯の断面図
神経のない歯は、市販の歯磨き粉や、通常のホワイトニングでは白くすることができません。歯科でウォーキングブリーチという治療を受けることで、白くすることができます。
歯の表面に存在するエナメル質には透過性があり、エナメル質よりも奥に存在する象牙質の色が歯の色として表れているといわれています。神経を失った歯は、歯への栄養経路が途絶え、象牙質の色も暗く変色していくため、神経のある歯に比べて黒ずんで見えてしまいます。
歯の表面から効果を促す一般的なホワイトニングは、神経を失った歯に対して効果が出にくいのですが、歯の内部へ薬剤を入れるウォーキングブリーチであれば、神経を失った歯でも白くすることが可能となります。

5.歯科に行くことで歯の健康状態を確認できる

歯科医による説明
市販のグッズでホワイトニングを行うこととの最大の違いと言えるかもしれませんが、歯科医院に足を運ぶことで、歯の健康状態をチェックし虫歯などを防ぐことにつながります。
定期チェックでは、PMTCを含む細かなクリーニングをはじめ、口腔内全体を検査し、問題がないかを調べる事ができます。
美しい歯を手に入れるには、ホワイトニングだけでなく、虫歯や歯周病等のトラブルが起こらないようにしなくてはなりません。
また、市販のホワイトニング歯磨き粉の使用や不適切なお手入れ方法が原因で起こった知覚過敏は、お手入れを改善しない限り、悪化し続けます。重度の知覚過敏があると、ホワイトニングが受けられない可能性もでてくるので、必要であれば歯磨き指導を受けるようにしましょう。

まとめ

市販のホワイトニンググッズには、手軽に入手できるというメリットもあります。しかしお口全体の健康維持や、ホワイトニング効果の持続のためには、歯科医院での定期チェックが必要不可欠です。
ホワイトニングにご興味のある方は、まずは一度歯科医院にご相談ください。


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