インプラントか入れ歯、あなたに合った選択のための8つのポイント

歯科お役立ちコラム

2016.11.12

歯を失った部位を補う方法である、インプラントと入れ歯。どちらにするか迷っている方も多いと思います。
今回は、それぞれの特徴と違いについて詳しくまとめてみました。9つのポイントを把握し、あなたに合った方法を見つけて頂ければと思います。

ポイント1:隣の歯へのダメージが少ないのはインプラント

骨に固定するから隣の歯に負担がかからない
インプラント治療とは、歯が抜けた場所から顎骨にチタン製のボルトを埋め込み、それを軸として人工歯を被せる処置を指します。
入れ歯のように横の歯にバネをかけて固定する必要がないため、両側の残る歯に負担をかけることがありません。

ポイント2:噛む力と安定感で優れているのはインプラント

インプラントにしたら食事が快適
顎骨に埋め込んで固定されるインプラントは、物を噛む際の違和感やズレがほとんどありません。
「使い心地は、天然歯と変わらない」とおっしゃる方も多いようです。質の低い入れ歯にありがちな、歯茎との間に隙間ができてしまったり、フィット感が悪かったりといった不具合が無いこと理由としてあげられます。
しかし近年は入れ歯であっても、磁石を用いて歯茎との吸着力を強化しているものなど、噛む力を補う技術が発達しています。

ポイント3:審美性が良いのはインプラント

バネをかけて固定する入れ歯は、対象部位が奥歯であればそれほど問題はありませんが、前歯や中間の歯であれば、バネの金属部分が見えてしまうことがあります。
審美性を求めるのであれば保険適用外の入れ歯や、もしくはバネを必要としないインプラントがおすすめです。

ポイント4:骨の退縮を予防できるのはインプラント

刺激が届くから骨が退縮しにくい
歯を失ったことで起こる現象の1つに、骨吸収があります。
噛む刺激が顎骨に伝わらなくなると、次第に骨は吸収し、痩せていきます。ブリッジや入れ歯では直接顎骨まで刺激が届かないので、防ぐことはできません。
インプラントは、顎骨に直接埋め込む処置ですので、噛むことで骨吸収を予防することができます。

ポイント5:費用が安価なのは入れ歯

入れ歯には、保険適用のものと保険適用外のもの、両方が存在します。
インプラント治療の場合は、保険適用外のみとなり、約30万円~50万円の費用が必要となります。(自費診療の治療は、歯科医院によって費用に差がうまれます。)

入れ歯であっても、フィット性や強度に優れた素材を使うと、自費診療になります。質の良い素材を使った自費の入れ歯は、それだけ長持ちしやすくなるため、単に費用面だけで保険の入れ歯を選ぶのはおすすめできません。

ポイント6:手術が必要ないのは入れ歯

入れ歯は手術要らず
歯型を取って、口腔外で作成したものを入れる入れ歯とは違い、ボルトを顎骨に埋め込むインプラント治療は、手術をおこなう必要があります。当然治療期間も入れ歯より長くなり、手術をおこなってから人工歯が入るまでには約3ヶ月~1年程度かかります。
入れ歯の場合は、最低2回の通院で装着ができ、不具合があればその都度調節する流れとなります。

ポイント7:骨の厚みがなくてもできるのは入れ歯

インプラント治療は、インプラント本体が埋まるだけの十分な顎骨の厚みが必須条件であり、歯周病などによる大きな顎骨の収縮が見られると、処置がおこなえない場合があります。
しかし、顎骨の収縮が起こっているケースであっても、自前に顎骨を増やす骨造成手術を行えばインプラント治療が可能となります。
顎骨の収縮は、インプラントだけでなく、入れ歯の安定性にも大きく関わるので、定期的にレントゲン等で検査をし、変化が無いかのチェックをおこないましょう。

ポイント8:トラブルが起こったときに対処しやすいのは入れ歯

インプラントによるトラブルは、人工歯ではなく、顎骨の中で起こっている場合がほとんどです。
ぐらつきや噛んだときの痛みなど、症状によっては、埋め込んだインプラントを一度撤去し、顎骨の状態が安定したタイミングで再度手術をおこなう場合もあります。
入れ歯による痛みや歯茎の腫れは、入れ歯の調節をすることで改善できるケースが多く、調節にかかる時間も数分程度で済みます。

まとめ

インプラントと入れ歯は、仕組みや費用、噛み心地にも大きな違いがあります。補う部位や優先したい事柄なども踏まえて、自分に合った選択をしましょう。
顎骨の状態によってはインプラントが受けられない場合や、事前に骨造成手術が必要になる場合もあるので、まずは歯科医院へ相談することをおすすめ致します。


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