神経のない歯でもホワイトニング可能なウォーキングブリーチとは

2016-09-25
あなたは、神経のない歯(無髄歯)の色に困ったことはありますか?
一般的なホワイトニングでは、効果が発揮されないといわれている神経のない歯ですが、そんな歯でも白くできるのがウォーキングブリーチという方法です。
今回は、ウォーキングブリーチの効果と注意点について詳しくまとめてみました。是非、参考にして頂ければと思います。

無髄歯で歯の変色が起こる理由

神経の無い歯が変色してしまう理由
歯というものは、内側から神経、象牙質、エナメル質の順で構成されています。
歯の表面に存在するエナメル質は、結晶のようにほぼ半透明です。歯の色には、その内側にある象牙質の色が映し出されます。
歯の神経が無くなると変色が起こる理由は、エナメル質と象牙質の間に存在する象牙細管に物質が入り込みやすくなるからといわれています。
また、神経を失うことで、歯自体の代謝効果が無くなることも理由としてあげられます。

ウォーキングブリーチとは?

ウォーキングブリーチとは、無髄歯である対象の歯の内部に、歯を白くする専用の薬剤を入れ、変色した歯を白くする方法です。
過酸化水素水と過ホウ酸ナトリウムを混ぜた薬剤が主流であり、薬剤を入れる処置を行った後、歯の色の変化を見る為に数週間待ちます。
色が白くなったのを確認した後、歯の内部の薬剤を除去し、最終的な蓋をして終了となります。

ウォーキングブリーチの流れ

ウォーキングブリーチを検討するにあたって、全体的な流れを把握しておきましょう。

1.1 歯の内部に問題がある場合は、根管治療が必要

ウォーキングブリーチを始める前に、対象の歯に虫歯や、内部の細菌感染が起こっていないかを調べ、必要であれば処置を行わなければなりません。
神経の無い歯の場合であれば、既に根管治療をしているケースがほとんどですが、歯の根っこの先に膿が溜まる根尖病変が存在すると、ウォーキングブリーチを行っても、その後、根尖病変が原因で抜歯せざるを得ない状況になりかねません。

1.2 歯の内部に専用の薬剤を入れる

ウォーキングブリーチ図解
歯の内部が綺麗な状態であることが確認できたら、ウォーキングブリーチ専用の薬剤を、歯の内部へ入れます。多くの場合、対象の歯の裏側に穴を開け、薬剤を流し込み、それを1週間毎に1回、それを約2~3週程度繰り返します。

1.3 裏側に詰め物を行う

歯の色が理想の白さになった段階で、裏側の穴を埋めて終了となります。
使う材料は、コンポジットレジンといわれるプラスチック製の材料で行う事が多く、小さな虫歯治療でも使われるものです。

ウォーキングブリーチに必要な費用

ウォーキングブリーチは、保険適用ではないため、歯科医院によって費用に差がうまれます。
薬剤を1回交換するごとに約3千円~7千円という所もあれば、固定料金で約1万5千円~2万円と設定している所もあります。事前に確認を行いましょう。

知っておきたい!ウォーキングブリーチの注意点

ウォーキングブリーチの注意点
神経が無くてもホワイトニングが可能という、大変魅力的なウォーキングブリーチですが、気をつけなければならないこともいくつか存在します。

2.1 対象が1本である

通常、ホワイトニングは、全体の歯の色を同時に白くする効果がありますが、ウォーキングブリーチの場合、薬剤を直接歯に流し込む方法である事から、対象の歯のみに効果が発揮されます。その為、対象の歯が多ければ、それだけ費用が必要となります。

2.2 白さが一生持続することはない

ホワイトニングと同じように、ウォーキングブリーチの場合でも、白さが一生持続するわけではありません。
歯の変色は、象牙細管への色素沈着が主な原因となりますので、喫煙習慣があったり、着色料の多い食事を頻繁に行ったりすると、歯は再び変色してきます。

2.3 薬剤による発生ガスが原因で、痛みを感じる可能性がある

ウォーキングブリーチは、薬剤を流し込んだ後、必ず仮の詰め物を行います。
定期的な薬剤の交換が必要な理由は、長期間密閉された状態が続くと、薬剤から発生するガスが原因で、根っこや歯を支える骨に悪影響を及ぼし、痛みを伴うからといわれています。
歯科医院によっては1週間ではなく2週間ごとに薬剤を交換する所もありますので、事前に相談するようにしましょう。

2.4 ウォーキングブリーチを行っている歯科医院が少ない

ウォーキングブリーチを行っている歯科医院はあまり多くはありません。
しかし、実際にウォーキングブリーチの症例が多い歯科医院では、痛みを回避する方法もしっかりと把握し、それを実践しています。
歯の裏側に穴を開けることに抵抗が無い方にとっては、大変有効な方法だといえます。

もしもウォーキングブリーチ中に痛みが出たら?

ウォーキングブリーチ中は、まれに痛みを伴うことがあります。そんなときに備えて、痛みの原因を知っておきましょう。落ち着いて、適切な対処を心がけて下さい。

3.1 なぜ痛みが出るのか

使用する薬剤から発生するガスにより、根っこや歯を支える顎骨に圧がかかると、痛みを生じることがあります。
そのため、定期的に中に流し込んだ薬液を交換する方法をとる歯科医院が多いです。

3.2 痛みの原因、自己判断は危険!

もしウォーキングブリーチの後に痛くなったとしても、必ずしも原因がウォーキングブリーチだとは限りません。
歯の内部もしくは顎骨に何らかのトラブルが発生した際にも痛みは発生します。特に考えられるのは、神経を失った歯に起こりやすい根尖病変です。
重度の場合、抜歯を行わなければならなくなるため、痛みが生じたら自己判断はせずに早めに歯科医院で調べてもらいましょう。

3.3 続行か中断かは、歯科医院に相談しよう

痛みの感覚や度合いによって、今後の継続を判断します。
せっかく始めたからもったいないといって、無理に続行しつづけるのは、対象の歯だけでなく、その他の組織や顎骨にも良い影響は与えません。必ず歯科医院に相談し、正しい方法を選択しましょう。

ウォーキングブリーチができないケースとは

神経を失った歯のホワイトニングに最適であるウォーキングブリーチですが、実はできないケースも存在します。

4.1 歯が脆くなっている状態

神経を失った歯は、神経のある歯に比べて、割れたりかけたりするリスクが高くなります。既に脆い状態であったり、ウォーキングブリーチの薬剤による圧に耐えられなさそうな歯である場合は、ウォーキングブリーチをおこなうことはできません。

4.2 対象の歯を残存歯の色に正確に合わせたい

ウォーキングブリーチによって得られる効果には個人差があり、どのような白さになるかは歯の状態や質、継続期間等によって左右されます。
対象の歯以外の残存歯(周りの歯)の色と全く同じにすることは難しく、色を細かく調節したい場合は、ウォーキングブリーチ以外の方法を考える必要があります。

神経の無い歯を白くする、ウォーキングブリーチ以外の方法は?

「とにかく早く歯を白くしたい」「他の歯と色を合わせたい」「ウォーキングブリーチはちょっと不安…。」という方にオススメのやり方を以下にまとめました。メリット、デメリットをしっかりと把握し、自分に適した方法を見つけましょう。

5.1 歯のマニキュア

歯のマニキュアは、白い材料をマニキュアのように歯の表面に塗布する方法です。歯科医院で受ける事ができ、今では市販で売られている商品も存在します。

5.1.1 歯のマニキュアのメリット

歯のマニキュアの一番のメリットは、好きなタイミングで歯を白くできることです。市販のマニキュアよりも歯科医院で受けるほうが、キレイに長持ちさせることができます。また、有害成分は一切含まれていないため、ホワイトニングを受けられない妊婦の方でもおこなえる方法です。(市販のものを使用する場合は、医師に成分をご確認ください)

5.1.2 歯のマニキュアのデメリット

歯の表面に塗布する歯のマニキュアは、仕上がりに差が生じやすく、ムラができることがあります。特に市販のマニキュアを使って自分でおこなう場合は、歯科医院でおこなう塗布前の歯面クリーニングは無いため、ムラができやすいとされています。
その他にも、マニキュアの落とし忘れによる汚れの付着や着色、歯茎や唇など歯面以外の部分に付着すると落とすのが困難である、天然歯との色の差が大きい……などがデメリットとしてあげられます。

5.1.3 歯科医院でおこなう歯のマニキュアの手順

歯科医院でおこなう歯のマニキュアは、別名「ホワイトコート」といいます。
①カウンセリングをおこない、塗布する色を決定します。
②歯面クリーニングをし、ムラの原因となる汚れをキレイに落とします。
③笑ったときに見える範囲(前歯8本程度)に下地となるベースコート、ホワイトコートの順で丁寧に液を塗布し、専用の光を当てて固めます。
④ツヤ出し効果のあるトップコートを塗布し、固めて完成となります。

5.1.4 歯のマニキュアの費用と時間

歯のマニキュアは、市販の場合は1,500円~3,000円、歯科医院で受ける場合は約1万円~5万円ほどかかります。歯科医院でおこなう方法は、歯の本数に制限がある場合が多く、基本的には前歯8本程度となります。施術時間は約1時間です。

5.2 セラミッククラウン

セラミッククラウンは、歯科医院でおこなう白い被せ物です。人目につきやすい部位への被せ物として、あるいはちょっとした部分矯正に人気です。

5.2.1 セラミッククラウンのメリット

セラミッククラウンは、色を細かく調節でき、天然歯のような仕上がりになります。表面に傷がつきにくく、汚れの付着や着色のトラブルが少ないのが特徴です。

5.2.2 セラミッククラウンのデメリット

セラミッククラウンは被せ物なので、対象の歯を削る必要があります。また、完成までに時間がかかります。(通院回数は約2回です)

5.2.3 セラミッククラウンの治療の流れ

①歯を削り、セラミッククラウンを被せるための土台を作製します。
②歯型を取り、作成するセラミックの色を決定します。
③完成したセラミッククラウンを口腔内で合わせ、噛合せを調節します。問題がなければ専用のセメントで合着し、完成となります。

5.2.4 セラミッククラウンの費用

セラミッククラウンは、保険適用ではありません。相場は、1本につき約8万円~15万円となり、歯科医院によって異なります。事前に確認をとりましょう。

ウォーキングブリーチで美しい笑顔を

神経が無い歯の変色も諦めずに相談してみよう
神経が無い歯が黒ずんでしまって、ホワイトニングを諦めていた方でも行えるウォーキングブリーチは、歯科のホワイトニング治療の大きな革命ともいえます。
注意点に気をつけ、必要であれば事前にしっかり確認を取るようにして下さい。
きっと、今まで以上に自身に満ちた笑顔で毎日を送れることでしょう。


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