セラミックの超エリート、ジルコニアを選択するべき5つのケース

歯科お役立ちコラム

2016.08.29

あなたはジルコニアという素材を知っていますか?
歯科でも一般的な治療をはじめ、様々な分野で使われています。
そこで今回は、ジルコニアが良いとされるその理由と、どのようなケースで使用されているか、そして注意点も含め詳しくまとめてみました。是非参考にして頂ければと思います。

セラミックの一種である“ジルコニア”とは?

ジルコニアってどんなもの?
白く、透明感のあるジルコニアは、セラミックの中でも最も硬いとされる物質で、その強度はダイヤモンドのかわりとして使用されるほどです。
歯科治療で使用されるジルコニアは、それらの特徴を利用し、更に柔軟性に優れた物として改良されています。ジルコニアを使用する事で、どのようなメリットが得られるのでしょうか?

1.1 審美性・機能性に優れている

セラミックの一種であるジルコニアは、透明感のある白色をしており、審美性に大変優れています。
前歯は勿論、奥歯であっても被せ物として金や銀は入れたくないという方は多く、それらを外してセラミッククラウンやジルコニアクラウンに変えるという方もいらっしゃいます。

形や色の調節が可能で、強度があることから、ジルコニアは、審美性と機能性、その両方を合わせ持つ物質といえます。

1.2 口の中の環境変化に強く、変色が起きない

口の中の環境は、飲食物によって、熱い、冷たい、酸性やアルカリ性など様々な変化が起こります。
金歯や銀歯でよく見られる錆の原因は、口の中の環境の変化であり、それを回避することは出来ません。

しかし、ジルコニアの場合、劣化が起こらない性質を持っている為、長期間使用しても見た目や機能性に変化が起こる心配がありません。また、セラミック特有の「傷がつきにくい」という点も持ち合わせているため、汚れやステインの着色もつきにくくなります。

1.3 金歯や銀歯に比べて、軽い

ジルコニアによる被せ物は、金属の3分の1の重さで作成が可能といわれています。その為、顎骨への負担が少なく、特に重度の歯周病である場合には適切とされています。金属の被せ物の数が多ければそれだけ、かかる圧に違いがうまれ、口の中のバランスも崩れてきやすいといわれています。

知っておきたい!ジルコニアを選択するべき5つのケース

ジルコニアを選ぶべきケースって?
審美性、機能性に優れており、環境の変化にも強いジルコニア。では、一体歯科治療ではどのようなケースにジルコニアが使われているのでしょうか?今後の処置の選択肢として、是非チェックしてみてください。

2.1 金属アレルギーだけどブリッジをしたい

ブリッジは、必ずしも金属でしか作成できないというわけではありません。強度のあるジルコニアを使用したブリッジも存在します。
折れる心配も無いジルコニアは、負担のかかるブリッジでも金属同様の力を発揮します。金属の代わりとして土台にジルコニアを使用するため、金属アレルギーの方であっても処置が可能となります。

2.2 金属アレルギーだけどインプラントがしたい

ブリッジ同様、インプラントの土台も金属が使用されます。この土台をジルコニアを使用したジルコニアアバットメントに変えることで、金属アレルギーであってもインプラント処置が可能となります。

2.3 インプラントの土台が黒く見えるのを防ぎたい

ジルコニアアバットメントは、白い土台である為、審美性にも大変優れています。
インプラントの処置後に起こりやすい歯茎の退縮による金属の露出は、黒っぽく見えて気になってしまいますよね。ジルコニアアバットメントは、そんな悩みを防ぐため、インプラント処置における審美性を追及した物といえるでしょう。

2.4 審美性の優れた前歯にしたい

セラミックを使用した被せ物は、前歯に使うには最適です。
色や形を自由に調節できますし、さらにオールセラミッククラウンであれば金属を一切使わないため、歯茎の変色や歯茎の退縮による金属の露出が起こりません。
特にジルコニアを使用したクラウンなら、強度が優れていますので、欠けたり割れたりといったトラブルを回避することができます。

2.5 目立たない歯科矯正がしたい

装置を歯の表面につけ、ワイヤーで全体の歯を動かす歯科矯正において、1番気になってしまうのはその見た目です。
マウスピースなど他の矯正方法もあるとはいえ、ワイヤー矯正でなくては対応できないケースもあります。
そんなときにおすすめなのが、ジルコニアで出来た装置とワイヤーの使用です。色が白いですから、器具が目立つことなく矯正を行えます。

ジルコニアはとても硬いと言うけれど、噛み合う天然歯は大丈夫?

噛み合う歯は傷ついたりしない?
ジルコニアの特徴として、「歯より硬い」ということが挙げられます。
歯より硬いということは、被せ物を行う歯の上や下にある、噛み合う歯を傷つけるのでは?と不安に思った方もいらっしゃるかもしれません。

もちろん、ちゃんと対処法が存在しています。
噛みあわせを調整した後にジルコニアの被せ物をよく磨くことで、噛み合う歯を傷つけることなく噛むことができるのです。

ジルコニアの素晴らしさをあなたも!

歯が好感触の女性のイラスト
ジルコニアのメリットは、他の素材では得られないものばかりであり、様々な分野、ケースで利用されています。今後の処置の選択肢として、是非ジルコニアも考慮に入れてみてはいかがでしょうか。


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